暁 〜小説投稿サイト〜
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SAO編−白百合の刃−
SAO25-銀の妖精
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えるとしよう。今の推測は口にするのも躊躇うものであるからだと私は思う。
 
「うん、そうだね」
「本当に理解しているの?」
「もちろん」

 ドウセツは私がスズナの両親を探すことを躊躇っていると思っていたみたい。私がすぐに返答しなかったから、そう思われたのもしょうがない。それは行動で証明すれば問題ない。それに嘘ついてない。
 とりあえず明日は兄とアスナに協力してもらう。新婚生活を満喫させたいところだけど、私達だけじゃ力不足。スズナの両親の情報も集めないといけないし、やることはいっぱいだ。
 今日はもう遅いので、明日に備えて寝ることにしよう。
 でも……。

「ベッド一つしかないよね……」
「そうね」

 夜はシングルベッドで一緒に寝ている。でも、そのベッドはスズナが使用している。

「あ、簡単なことじゃん。みんなで寝ればいいんだ」
「なんで一緒に寝ないといけないのよ」
「子供って、お父さんとお母さんと一緒に寝ていたでしょ?」
「だから私達も同じことをすると?」
「そういうことよ」

 幼い頃、朝起きた時に両親がいてホッとしたことを覚えている。当時は義理の両親だとは知らなかったけど、それでも親が隣にいることが温かくて心地よかった。

「……仕方ないわね」

 今回は意外にもドウセツはあっさりと承諾して、私とドウセツとで、眠っているスズナと一緒にベッドで眠りにつくことにした。



 朝食を食べ終えたら、スズナが着ている黒いワンピースが寒そうだったので、着替えさせたかった。ゲームの世界で風邪を引いたりすることはないと思うが、見た目が寒そうだから、せめて見た目でも暖かいかっこうをさせてあげたかった。
 でも、スズナの服を着替えさせるには、装備フィギュアを操作する必要があった。

「スズナ、ウインドウ開ける?」
「ういん、どう?……ういろう?」

 県産のお土産じゃないんだよね。スズナは知らないか……。

「じゃあ、右手の指を振ってみて」

 私は慣れた動作で右手を振ると。手の下に紫色の四角い窓が出現した。それを見てスズナは不思議がるように見ると、見よう見真似で右手を動かす。しかし、右手を振ってもウインドウは表示されなかった。疑問に思うなか、スズナは何気なく左手を振ると、手の下に紫色のウインドウが表示された。

「ちょっと見せるわよ」

 ドウセツは屈み込み、スズナのウインドウを覗き込む。ステータスは本人しか見ることは出来ないが、見せるためには可視モードを押せば私達も見られるようになる。

「スズナ。このボタン押せる?」
「うん」

ドウセツは可視モードらしきボタンを発見して押してもらうと誘導させ、スズナは右手の人差し指でクリックする。

「うわぁ、なにこれ!?」
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