SAO編−白百合の刃−
SAO25-銀の妖精
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は単なる気まぐれか、あるいは記憶の片隅にある両親の思い出が僅かながらも残り、けど本当の両親はわからないから私達を両親と間違えているのか? もしくは、スズナちゃんが両親を求めているのか?
スズナちゃんが安心するとすれば私達が親の変わりなるのは問題ない。でも、それでいいのか? 偽物の親として、スズナちゃんを接していいのかな?
……いや、今は私達が親としてスズナちゃんを見守らないといけない気がする。この世界は現実とは違う、精神的にもスズナちゃんの年齢を考えると、両親がいるかいないかで負荷が軽くも重くもなったりする。
なにかしらの出来事のせいで一部記憶喪失になっている原因が負荷なら、それを解消したい。
私はドウセツと目を合わせる。言葉は出さずともやるべきことを理解し、頷いた。
「うん、いいよ。好きなように呼んでね、スズナ」
スズナは家族の温もりを求めている。偽物でもいい、本物に敵わなくてもいい。本物の両親に温もりを与える間は、私達の温もりを与えればスズナの負荷も軽くなるはず。そしたら記憶を取り戻せるかもしれない。スズナは、私達を必要としているんだ。
スズナは視線をドウセツに移して呼ぶ。
「……お母様」
「そうよ」
今後は視線を私に向けて呼んだ。
「……お父様」
「うん…………ちょっと待て」
確認するまでもないけど、一応確認する。このままの流れで持っていくには疑問がある。
女性特有の胸は……ちゃんとある。ある意味呪いの数字となった72よりかはある、はず。ドウセツと比べればないけども、私は気にしてない。なんか肩こりそうだ。べ、別に負け惜しみじゃないからね!
改めて確認するものではないが、私は女だ。列記とした正真正銘の女性という人間に分類されている。
そうなのに…………お父様?
「ごめんね、スズナ。どうして私は……『お父様』なのかしら?」
別に否定するわけじゃないよ。スズナが求めているだけだし、何よりも本物の親ではない。
なのに……どうして私は体重が急激に増えたことと同じくらいにショックを受けているのだろうか? あれか、遠まわしに女じゃないって言うことをスズナが言っているのかな?
反抗期になった息子娘がショックを受ける親って……こんな気持ちになるのかな?
「えっとね……」
「うん」
スズナの答えにどことなく緊張する私。変なこと言われないかな?
予防線を張って、少しでもショックを和らげようとする私を余所に、スズナの中で答えを出したようで、それを私に伝えてくれた。
「かっこいいから」
「かっこいい?」
「だから、お父様……」
「あ、そ、そうなの……」
……なんだろう。納得と不服の間にある隅っこら辺に位置させられた感じがするのは。なにを言っ
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