SAO編−白百合の刃−
SAO25-銀の妖精
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か……可愛いね!」
「ちゃんとしなさいよ」
「いやー、そのー……本当に可愛いし、少しユーモラスに接したほうが……」
「ちゃんとやりなさい。変に不審者扱いされて恐がらせたらどうするの?」
「駄目? あ、うん、わかったよ、ドウセツ……」
普通に真面目に接したほうがいいか、そりゃそうだね。なんでユーモラスに接しようと思い始めたんだろうな……可愛いからかな?
「どうせつ……?」
銀髪少女はドウセツに疑問を持ち、訊ねてきた。
「あ、うん。この黒髪のお姉さんの名前がドウセツ。私の大切な人」
「大切な人?」
「うん、大切な人」
スズナちゃんは、ドウセツを見ては私を見てからまたドウセツを見て繰り返し、なにか納得したように頷いた。
幼児とは言わないけど、感情が貧しい。スズナはおとなしい性格の病弱っぽくて、儚い八歳〜十歳の少女と言ったところだろう。だから物解りに関しては思ったよりもちゃんとしているんじゃないかと思った。
でも、問題も一つ発見してしまった予感がする。
「スズナちゃんは、どうして二十二層に来たか覚えている?」
「わかんない……」
「どこかお母さんやお父さんはいる?」
「それもわかんない……」
「どうしてわからないのかな?」
「気がついたらここにいた……なにもわからない、ごめんなさい……」
ふるふると首を振ると、求めていた言葉を言えずに怒っているかと思ったのか、スズナちゃんは謝ってきた。
「大丈夫よ、怒ってないから」
ドウセツは優しくスズナちゃんの頭を撫でては、ホットミルクを作ってあげた。
「いただきます」
スズナちゃんがホットミルクを飲んでいる間、私達は離れた場所で話し合いをすることにした。
「ドウセツ、スズナちゃんのこと……どう思う?」
「普通じゃないわね」
「そうなんだけど、その言い方だと異常扱いしているみたいじゃない」
「そうは言ってもね……」
まぁ……ドウセツが言っていることは間違っていないんだよね。スズナは今の私達の常識と言う言葉に引っかからないのだから、普通じゃないのは仕方ない。
「スズナちゃんって、いわゆる記憶喪失なんだと思うけど、ドウセツはどう思う?」
「そうかもしれないわね。それこそ、一部だけの記憶がないだけかもしれないわ」
「そうだね。私達に対しても、怯えた様子もないし、質問に関しても言葉を出して答えている」
記憶喪失であろうところ以外は特に問題のない。ちょっと感情が乏しい、どこにでもいる少女。
それだけなら、両親がいるかいないかを確認すればなにかしら解決できるんだろうけど……。
「気づいていると思うけど、起きてもカーソルは表示しなかったわね」
「……うん」
ドウセツが確認を取るよ
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