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SAO編−白百合の刃−
SAO25-銀の妖精
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を繋ぎながらやってきた。

「お母様、お父様」

 そしてスズナはアスナママと兄、キリトパパを見つめて繋いでいる手をグイグイと引っ張った。

「あぁ、あの人達は私の……」

 スズナはアスナと兄の名前を知っても、姿、形は知らない。私が説明しようとした時だった。

「キリカ……お前……」

 先ほど私が悟ったように、肩をポンと手を置いて兄が真顔で答え出した。

「兄?」
「お前……ついにやっちゃったか……」
「え、は?」
「いくらお前でも、幼女を連れ込む妹だと思っていたところはある……。そしてついにやっちゃったな……」

 …………。
 プツン
 糸が切れた音が頭の中から響いた。その言葉の意味は紛れもなく、私の感情に火がついた。
そう、はっきり言おう…………キレました。

「兄……ちょっと、外に出ようか……」
「うおっ、な、なんだよ急に……」

 私は兄を無理矢理外に出して、スズナともしかしたら兄とアスナの子供に影響を与えないところに連れ出してから、

「このバカ兄!」
「ぼはっ!?」

 保護コードが出ない程度の力いっぱいに兄を殴ってやった。

「な、なにするんだがはっ!」

 無論、抵抗させるつもりはないので、容赦なく追い打ちを開始する。

「なにするんだ? いくら私でも、幼い少女を誘拐して親子ごっごなんて犯罪行為するか!!」
「わ、わかっぐっ! やめっ、てがはっ!」
「失望するよ! 実の兄からそんなこと言われるなんて!」
「わ、悪かった! だからこれ以上殴るなごばっ!」

 暴力はあまり良くないが、一度切れた糸が元に戻すのは簡単ではない。故にしばらく気が済むまで兄に鉄拳を与えた。



「ねぇ、ドウセツ。どう言うこと?」
「話してあげるから落ち着いて聞きなさいよ。アスナおあばさん」
「誰がおばさんですってぇー?」
「ママ?」
「お母様?」

 この後、お互いに事情を話し合ったことは言うまでもない。
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