SAO編−白百合の刃−
SAO25-銀の妖精
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唐突と言うものは意味の通りに予告なしに訪れる。これまでも何度も訪れたことだ。そんなことに警戒しても無意味だ。未来予知しない限り無理だったと諦めるしかない。例えこれからなにか変化が訪れると曖昧に伝えたところで警戒しても、想像通りに繋がらないと思う。実際、そのことで失敗したことだって何度かあるのだから。
だから今日も唐突な出来事が訪れてしまった。当然予測していないことに私達は巻き込まれる。正確に言えば休暇をとってから六日目のこと、私達は逃れることができない出来事に巻き込まれてしまった。
「一緒に行けばよかった……」
夕陽が沈む頃、私は一人家でお留守番をしていた。リビングで白いソファーの寝そべって、写真集『白百合と黒百合』を眺めていながら、夕飯の買い物しに出かけているドウセツを待っていた。
待っていることなんて容易いことだ。適当に暇を潰してドウセツが戻ってくるのを待てばいい。
ただ、そのドウセツが帰ってくるまでの間が……もどかしい感じで退屈。例えるなら、時間を潰す方法はいくらかあるのに、妙にやる気がでなくて退屈になってしまったということだ。理由をつけても暇であることに変わりはない。
裁縫スキルで新しい服を作ることだって可能なんだけどね。そういうスキルを習得しているし、素材アイテムも持っている。でもなんだろう……それに手に着けられない、妙なめんどくさがり屋が出てしまうのは、五月病に分類する病気にでもかかったのかな?
多分……前線から引いて、休暇を取っている緩みがだらけさせているかもしれない。昨日までの私はそうじゃなかった……はずだ。
このままだらけてしまえば、私の武器である回避に緩みと隙できてしまい、支障する恐れがあるわね……。
あぁ……でも…………うん……。
「明日からで……いっか……」
なんかダイエットの死亡フラグを呟いてしまったけど、大丈夫なのかな? それでもなんとかなるだろうと思いながらソファーでぐったりしつつ、ドウセツを待つことにした。
「だだいま」
長いのか短いのか、気がついた時にはドウセツが帰ってきた。
「よし」
体が磁石に吸いつくように、ドウセツの所へ向かう。
「おかえり〜、待っていたよドウセツ〜」
帰ってきたノリでドウセツに抱きつこうとした瞬間、目には見慣れないものを映し出してしまい、思考が数秒間停止した。
「…………」
「なによ?」
思考回路回復。もう一度良くドウセツを眺める。
夕陽が沈む頃、ドウセツは夕飯の食材を買いに街へ買い物しに行った。現実だったらドウセツの手には買い物袋を持っているだろうが、今はMMORPGの世界で、食材はアイテム覧にしまっている。だからこの場合、手ぶらな状態が自然だろう。
でも、ドウセツを見れば明ら
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