第三幕その四
[8]前話 [2]次話
「邪悪だよ、だからそんな人達の暴論は退けて」
「水族館や動物園は守っていかないとね」
「植物園も」
「他のこともそんな意見は退ける」
「他の人達がおかしなことを言うなって言ってね」
「そう、一つの暴走した正義は百の正論で論破して」
そしてというのです。
「その動きを抑えるべきだよ」
「そうしておかしなことにならない様にする」
「そういうことだね」
「先生の言うことは正しいよ」
「まさにその通りだよ」
「そう思うよ、僕達も」
「本当にね」
動物の皆もそうだと頷きます、そしてです。
先生達はラッコからダイオウグソクムシを観てです、その後で。
カブトガニを観ました、するとチープサイドの家族が言いました。
「瀬戸内海にいるんだよね」
「日本のね」
「遥か昔からいる」
「貴重な生きものね」
「何か不思議な形ね」
ダブダブもカブトガニを観て言います。
「フライパンみたいな」
「あっ、似てるわね」
ポリネシアはダブダブの言葉に頷きました。
「言われてみれば」
「そうだね、丸くて尻尾が細長くて」
トートーはカブトガニのその形をまじまじと観ています。
「まさにそうだね」
「瀬戸内海も凄い海だよね」
「そうそう、迷路みたいだっていうね」
オシツオレレツはカブトガニを二つの頭で観ています、そのうえでの言葉です。
「その瀬戸内海にいるんだ」
「あの海に」
「瀬戸内海だけにしかいないんだ」
ガブガブはしみじみとした口調でした。
「世界で」
「それってシーラカンスと同じだね」
ホワイティはこのお魚を思い出しました。
「その場所にしかいない大昔からいる生きものっていうと」
「恐竜の頃からいるんだったね」
チーチーは興味深そうです。
「カブトガニもシーラカンスも」
「カブトガニは恐竜以前からじゃなかったかな」
ジップはこう言いました。
「確か」
「けれど大昔からいることは事実で」
老馬もカブトガニを観ています。
「こうして観られることは貴重だね」
「そうだよ、カブトガニが観られる水族館だから」
それでと先生も言います。
「この水族館は素晴らしいよ」
「バイカルアザラシ、スナメリ、ラッコがいて」
「それでカブトガニもいる」
「だからね」
「ウミガメも沢山いたね」
彼等のお話もします。
「ヌートリアも」
「そうだね」
「本当に色々いるね」
「色々な生きものがいて」
「そして学べてずっといられる様にしているのね」
「そうだよ、ただ最近この水族館は」
先生は笑ってこうも言いました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ