最終章:無限の可能性
第282話「決定的な差」
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攻撃を貰うが、それを意に介さず一気に押し出す。
「ッ、ぁ!」
「っ……!そう来るか……!!」
タックルによって体勢が崩れ、押し出された勢いで神は空中に投げ出される。
同時に、静止した帝と距離が離れ、そこで神は何をするつもりなのか理解した。
「だだだだだだだだだだだだだだだだだッ!!」
「くッ……おおおおおおおおおおおおおおッ!!」
理力の弾を連打する。
一撃一撃に強い“意志”が籠められ、食らえばひとたまりもないだろう。
そして、その速度と密度も凄まじい。
地力の高い神の身体能力を以てしても避け切れない程だ。
故に、神も回避しきれないと理解した瞬間、撃ち合いに応じた。
「ッッ……!!」
いくつもの弾がぶつかり、スパークさせる。
爆発と稲妻を迸らせ、帝と神の間を煙幕で見えなくする。
軌道が隠れる分、さらに避けづらくなっていく。
「っらぁッ!!」
「ふんッ!!」
弾としてだけでなく、斬撃としても理力を飛ばす。
“意志”と“意志”がぶつかり合い、弾幕の撃ち合いはさらに激しくなる。
「ッ……ぉおおおおおおおおおおおおおッ!!」
これでは肉弾戦と同じ千日手だ。
尤も、帝はそうなる事を読んでおり、即座に動きを変える。
弾幕に身を投げ、体を捻って回転を始める。
さらに、腕に“意志”を込め、まるでコマのように回りながら弾幕を放つ。
本来なら目を回す行為だが、神界においてそんな常識は通用しない。
「ほう……ッ!」
凄まじい速度の回転は、何も弾幕をばら撒くためではない。
回転の勢いを利用し、弾幕を弾くためでもある。
これによって、神の弾幕を突破しながら、攻撃を繰り出す事を成立させた。
「ならば……むんッ!!」
「ぐッ……!?」
このまま弾幕を撃ち続けても無意味と神も悟る。
そして、すぐさま帝の動きに対処して見せた。
不退転の如く構え、回転を受け止めたのだ。
その過程で弾幕に被弾し、回転の影響でダメージもあった。
だが、その上で止められたからこそ、帝は隙を晒した。
「しまっ……!?」
「っつぇええいッ!!」
両腕を掴まれ、気合と共に蹴りが叩き込まれた。
振りほどくにはあまりにも時間が足りず、蹴りの勢いで腕が引き千切られた。
「っづ……まだだッ!!」
“意志”を以って、千切れた両腕を再生させる。
そして、追撃に飛んできた極光を弾き、蹴りで肉薄からの拳を防ぐ。
「おおおおおおおおッ!!」
「なん……のぉッ!!」
直後、脚を掴まれ、振り回される。
帝も負けじと、振り回されながら至近距離で理力の極光を放つ。
「っっ……!」
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