暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第282話「決定的な差」
[2/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
攻撃を貰うが、それを意に介さず一気に押し出す。

「ッ、ぁ!」

「っ……!そう来るか……!!」

 タックルによって体勢が崩れ、押し出された勢いで神は空中に投げ出される。
 同時に、静止した帝と距離が離れ、そこで神は何をするつもりなのか理解した。

「だだだだだだだだだだだだだだだだだッ!!」

「くッ……おおおおおおおおおおおおおおッ!!」

 理力の弾を連打する。
 一撃一撃に強い“意志”が籠められ、食らえばひとたまりもないだろう。
 そして、その速度と密度も凄まじい。
 地力の高い神の身体能力を以てしても避け切れない程だ。
 故に、神も回避しきれないと理解した瞬間、撃ち合いに応じた。

「ッッ……!!」

 いくつもの弾がぶつかり、スパークさせる。
 爆発と稲妻を迸らせ、帝と神の間を煙幕で見えなくする。
 軌道が隠れる分、さらに避けづらくなっていく。

「っらぁッ!!」

「ふんッ!!」

 弾としてだけでなく、斬撃としても理力を飛ばす。
 “意志”と“意志”がぶつかり合い、弾幕の撃ち合いはさらに激しくなる。

「ッ……ぉおおおおおおおおおおおおおッ!!」

 これでは肉弾戦と同じ千日手だ。
 尤も、帝はそうなる事を読んでおり、即座に動きを変える。
 弾幕に身を投げ、体を捻って回転を始める。
 さらに、腕に“意志”を込め、まるでコマのように回りながら弾幕を放つ。
 本来なら目を回す行為だが、神界においてそんな常識は通用しない。

「ほう……ッ!」

 凄まじい速度の回転は、何も弾幕をばら撒くためではない。
 回転の勢いを利用し、弾幕を弾くためでもある。
 これによって、神の弾幕を突破しながら、攻撃を繰り出す事を成立させた。

「ならば……むんッ!!」

「ぐッ……!?」

 このまま弾幕を撃ち続けても無意味と神も悟る。
 そして、すぐさま帝の動きに対処して見せた。
 不退転の如く構え、回転を受け止めたのだ。
 その過程で弾幕に被弾し、回転の影響でダメージもあった。
 だが、その上で止められたからこそ、帝は隙を晒した。

「しまっ……!?」

「っつぇええいッ!!」

 両腕を掴まれ、気合と共に蹴りが叩き込まれた。
 振りほどくにはあまりにも時間が足りず、蹴りの勢いで腕が引き千切られた。

「っづ……まだだッ!!」

 “意志”を以って、千切れた両腕を再生させる。
 そして、追撃に飛んできた極光を弾き、蹴りで肉薄からの拳を防ぐ。

「おおおおおおおおッ!!」

「なん……のぉッ!!」

 直後、脚を掴まれ、振り回される。
 帝も負けじと、振り回されながら至近距離で理力の極光を放つ。

「っっ……!」


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ