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SAO−−鼠と鴉と撫子と
18,剣(つるぎ)で語れよ
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まい。

言いたいことは思いつくが、私はどうでも良くなってしまった。

目の前で繰り広げられる苛烈で美しい剣の舞。
その中で踊る二人の青年の顔は、知ってか知らずか満面の笑みだ。

剣が踊り、一つが遠く上空へと吹き飛ばされた。
赤い野武士は手を挙げてウィンドウを開き、黒い剣士は刀を鞘へと納める。
そして、まるで何事もなかったかの様に野武士は肩を組み、黒い方は嬉しそうな顔を隠すように、それを背けた。


「ま、それだけじゃないんだけどナ。オイラもヤー嬢とデュエルしたかったシ」
「何でですか?」

パンパンと、ローブをはたきながら立ち上がるアルゴの後ろ姿に声をかける。
思わずストレージから500コルを出したが、いつものように手が伸びてくることはない。

「――敵情視察。カナ?」
私は、ポカンとした顔で走りよっていく苦手な人の姿を眺めたのだった。
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