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リュカ伝の外伝
天使とラブソングを……?(第12幕)
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るアイリーン。

「ここのコード進行は素早くした方が良いですよ……こんな風に」
そう言って受け取ったバイオリンを構えて、この凡曲を弾くアイリーン。
だがその曲は美しく心揺さぶる名曲に聞こえた。

如何(どう)です?」
「いや〜流石! 上手いもんだ」
訂正しよう……天才が奏でれば、如何(どん)な凡曲も名曲となり得る。

「でも本当に状態が良いですね、このバイオリン……」
弾いてたバイオリンをクルクル回転させ、状態を確認してる。すると……
「ん? ……っ!!」
何やら裏面を見て驚いているアイリーン。何だろうか?

「ピ、ピエッサ……こ、これ!」
傷でも気になったのだろうか、一点を指さして私に見せてくる。
そこにはバイオリンの制作者名が刻まれており、その名は“ストラディバリウム”と……

「ス、ストラディバリウム!!!???」
「え、なにそれ。バリウム? 何か不味そう」
え? 知らないの!?

「バリウムじゃなくてストラディバリウムです! 弦楽器の名工として名の通った人物です! その名工の作品なんですよ!」
「ふ〜ん」
興味なさげ!

「ストラディバリウムの作品だったら、どんなに状態が悪くても2000(ゴールド)……いえ、3000(ゴールド)は下らないと思われます!」
「ふ〜ん」
何で響かないの!?

如何(どん)な名工が作ったとしても、結局道具は道具だ。音楽の善し悪しは、それを奏でる者による」
う゛……た、確かに先刻(さっき)アイリーンが弾いた“歩く人”は名曲に聞こえた。

「まぁただ……ハゲマン(ルドマン)を大赤字にしてやったんなら最高だね(笑)」
「大赤字だと思いますわ陛下。ピアノの価値を差し引いても、このバイオリンだけで数千(ゴールド)ですから(笑)」
な、何で他人の大赤字を笑顔で喜べるのよ、この二人?

ピエッサSIDE END


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