078話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その5
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ないでサーヴァントに立ち向かおうとしてるし。
それを勘ぐられたのか綺麗な女性の声で、
『驚いた……。令呪を使わないのですか、あなた?』
そう言われて、士郎さんはまだ使い時じゃないという。
しかし、実際に後悔しますよ?と言われたらわたしだったら迷わず使っちゃう自信あるなぁ……。
サーヴァントも相手がいないのなら本気を出せないと言って、
『趣向を変えましょう。あなたは優しく殺してあげます』
ところどころにジャラジャラと鎖の音を靡かせながら、サーヴァントは士郎さんの前に現れてその鎖付きの釘を士郎さんに目掛けて放ってきた。
士郎さんはそれをなんとか弾いていなす事に成功する。
だけど、それがいけなかった。
戦えると勘違いしてしまい、
『大した事ないんだな? 他のサーヴァントにくらべれば迫力不足だ!』
と言ってしまっていた。
「あかんなぁ……。士郎の兄ちゃん、敵を侮っとるな」
「そうでござるな。まず今まで目にした他のサーヴァントが規格外なだけであって、それでもサーヴァントであるのには変わらないのであるから人間が敵う道理はないでござるからな」
こた君に楓さんの戦闘のスペシャリストがこう言うのだからこの時の士郎さんは少し慢心していたのだろう。
その証拠に少しして士郎さんは腕に衝撃を受けて倒れ込んでしまう。
サーヴァントは言った。
『あなたは最初から私に捕らわれているのですよ』
サーヴァントが持っている鎖の握りを引っ張ると士郎さんの腕が勝手に上がって先ほどまでただの傷痕だと思っていたのは、まさしく釘……もとい杭が士郎さんの腕に最初から刺さり続けていただけだったのだ。
そしてそのまま木に鎖がかかって吊るされてしまっていた。
士郎さんはなんとか逃れようとするが、それでも杭は抜けない。
そのままサーヴァントは士郎さんにトドメを刺そうとしたが、どこからともなく飛んできた魔弾によって士郎さんの腕に刺さっている杭の鎖が切られてなんとか解放される士郎さん。
その魔弾の持ち主はもちろん凛さん。
女性のサーヴァントは舌打ちをしながらもどこかへと行ってしまった。
そのままなし崩しに戦闘は終了して、士郎さんは凜さんに手当てをしてもらいながらも状況報告とともに、この学園に張ってある結界に話が変わる。
それと女子生徒はなんとか持ち直したらしい。
「よかった……」
ネギ君が心底安堵の声を出していた。
そうだよね。わたし達という生徒を受け持っているんだから赤の他人とは言え生徒の命が危険なままだったら安心できないしね。
そのまま士郎さんと凜さんとの戦闘も有耶無耶になって、本格的な治療のために士郎さんは凜さんの家に招かれていた。
そして包帯を解いてみたら、まぁバーサーカーの時もだったけど士
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