第二章
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「この子がチャーリーの支えになってくれたら」
「私達の至らない部分もそうしてくれたら」
「それでチャーリーがまた元気になったらな」
「本当に有り難いわ」
「僕もそう思うよ、じゃあマーベリックこれから宜しくな」
「ワン」
マーベリックは一声鳴いて応えた、するとだった。
マーベリックは実際に大人しく優しい子だった、それですぐに家族とも打ち解けて懐いてくれた。そして。
その日のうちからチャーリーと仲良くなった、犬としては祖父と孫の様に離れているが出会って早速そうなった。
二匹はいつも一緒にいる様になった、だがチャーリーはまだ暗く。
目が見えなくなり生活の色々なことに問題が生じて困った様になった為それで暗かった。それで日々落ち込んでいた、そのチャーリーに対して。
マーベリックはいつも寄り添った、家の中のことではいつもチャーリーを助けた。食器をそっと彼のところに口で動かしたり。
トイレの時はそこまで案内した、そして散歩の時も。
彼に寄り添って誘導した、家族はそんな彼を見て驚いた。
「ここまでしてくれるなんてな」
「凄いわね」
夫婦で話した。
「いつもチャーリーを助けてくれて」
「あの子の目になってくれてな」
「いつも寄り添ってくれて」
「本当に有り難いな」
「いい子だとは思っていたけれど」
息子も言った。
「ここまでいい子なんてな」
「お前も思わなかったか」
「そうなのね」
「うん、けれどお陰でチャーリーはまた元気になったよ」
見れば今家の中で二匹一緒にいてだった。
お互いに寄り添い合って共に尻尾を振っている、息子はその彼等を見て目を細めさせてそうして両親に話した。
「マーベリックのお陰だよ、目が見えなくなったチャーリーを助けてくれて」
「全くだな」
「本当によかったわ」
両親は息子の言葉に笑顔で応えた。
「全部チャーリーのお陰ね」
「何もかもな」
「全くだよ、マーベリック有り難うな」
息子は彼に礼を述べた。
「そしてチャーリーもこれからも明るく暮らしてくれよ」
「ワン」
「ワンワン」
チャーリーだけでなくマーベリックも鳴いて応えた、息子も両親もそんな彼等を見て自然と嬉しくなった。その後で一家で散歩に出るとこの時もマーベリックはチャーリーに寄り添っていた。二匹共散歩の間ずっと尻尾を振っていた。
目がなくなっても友達が 完
2021・2・21
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