T La bambina da I'ARIA…
第015弾 天上の舞台で舞うは……
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Side_Kotori(Nayu)
「あ、センパイ、いいですか?」
「ちょ……、いま潜入中なんだから、『綾瀬さん』とか『琴里ちゃん』とかにしてよ。亜璃珠」
離陸直後のANA600便で潜入中の私に話しかけて来たのはイ・ウー研鑽派現役生、神楽坂亜璃珠だった。
完全に私のことをイ・ウー在籍時と同じノリで話してたので、私の身バレ防止の為、注意する。
「いやいや、別に違和感はないですからいいじゃないですか」
「そういうもんかね」
「そういうもんですよ」
妙な説得力があったので納得してしまう私である。
「で、何か報告があったんじゃないの?」
「あ……そうでした。えっと、予定通りなのかは知らないですけど、遠山キンジが搭乗したようです」
「そう。アイツがいないと困ったことになるかもだし良かったわ」
「あと、やっぱり乗り込んでました。《《アイツも》》」
「そっちも想定内ね。じゃなきゃ折角の潜入も不発になっちゃうし良かったわ」
「ま、不発でも良いじゃないですか。私的には」
「『私的には』っておま…………」
私は亜璃珠の私情ダダ漏れっぷりにドン引きしていた。
絶対にコイツは私のCA姿の記録を夾竹桃に売りつける気だ。
そうとなれば次の夏コミの題材が私になってしまう。それだけは絶対に阻止せねば。
そう考えていると亜璃珠は次の報告を始めていた。
「あと、懸念材料だった遠山潤の存在は確認できませんでした」
「そっか。遠山潤は居なかったのね」
「はい。私の気配察知にも引っかかりませんでしたし」
「それなら確実ね。良かった、良かった」
亜璃珠の言葉に安心の私である。
私も気配察知の精度は高い方だが、亜璃珠の気配察知の精度は優に超える。
亜璃珠の気配察知はSDAランク世界1位の人物と同等である。
ちなみにそのSDAランク世界ならびにアジア1位の人物は高天原ゆとりである。
あの人の強さは語るまでも無いだろう。
「マジで良かったですよね。遠山潤が乗ってなくて」
「マジそれな。私、遠山潤乗ってたら9条破り確実だったわ」
「はい。私も遠山潤居たらヌッ殺してますねwwww」
黒い会話で盛り上がる私達である。
亜璃珠はイ・ウーに入学した時から潤の被害者であり、この反応は当然だ。
対する私は以前からも主戦派と研鑽派で所属は違えど、理子絡みで度々胃薬案件なのはまだ堪えられた。
しかし、さっきの一件で仏の顔は行方不明になったのでこの評価なのである。
このまま、遠山潤抹殺で盛り上がるのも良いのだが時間がない為、私達
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