T La bambina da I'ARIA…
第014弾 舞台に集い始める武偵たち
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る俺。
笑う理子の上目遣いは妙に艶かしく思えた。それに俺は舌打ちしたくなる。
……やっぱり来るんじゃなかった。もう、何なんだ、コイツは。
そしてまた理子のペースに乗せられる俺。
それを見て二重三重に良からぬ噂のフラグを建てる女子生徒共。……聞こえてるからな? 誤解すんな。
個室に押し込まれ、甘ったるいミルクティーを飲んだ理子に核心を突かれ、ぶっきらぼうに返す俺。
そんな俺に理子はモンブランにフォークを刺してニイッと笑う。
これは本気の顔だな。どんな要求してくるかわからんぞ……。
「はいキーくん、あーんして」
切り分けたモンブランのフォークを俺に突き出してくる。
「するかバカ」
そんな恥ずかしいシチュをやってられるか。
「──―『武偵殺し』──―」
なにかのカードの切り札を切るようにそう告げてきた理子に──―俺は目を見開いて理子の方を見た。
「──何か……解ったのか」
「(^0^*)あ〜ん ってしてくれたら教えてあげるけど? さぁ、かもんっ!」
……何が「かもんっ!」だ。こっちは──「はやくしてくれないと教えてあげないよぉ? キーくぅん?」
…………遮って来るのかよ。仕方ない。死ぬほど恥ずかしいが、背に腹は変えられない。俺は理子にモンブランを一口貰うと「さぁ(お前の知ることを)教えろ!」と目で凄んだ。
「くふ。あのね、警視庁の捜査資料にあったんだけどね…………過去に『武偵殺し』に殺られた人って、バイクジャックとカージャックの2人だけじゃなくって、他にもいるんだって」
「…………? どういうことだ」
「『可能性事件』っていうのがあるんだけどね。簡単に言っちゃえば《《表向きは『事故』って事になってるけど実はそうじゃない》》ってやつ。具体的に言うと『武偵殺し』の仕業で、隠蔽工作で解んなくなってる……って感じかな」
「へぇ……そんなものもあるのか」
「……で、ここからが本題。そこの資料の中に見つけちゃったんだ。『多分そうじゃないかなぁ……?』っていう人の名前」
理子は手持ちのポシェットから取り出した四つ折のコピー用紙をまるで手品を見せるが如くゆっくりと広げて俺に見せてくる。
「──―!」
俺はその紙に書かれていたことを見た瞬間、背筋が……いや、全身を駆け巡る血液ですらその場で凍るような感覚に見舞われた。
『2008年 12月24日 浦賀沖海難事故 死亡 遠山金一 武偵 (19)』
そして、理子の発する言葉が聞こえなくなるほど、意識が遠のいていく。
武偵殺シ、キサマハ ナゼ、 兄サンヲ。
ナゼ、 兄サンヲ、 ソシテ ナゼ 俺ヲ…………狙ッタ━━━━!!
「いい」
熱を含んだ感じの理子の言葉に、( ゚
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