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緋弾のアリア ―瑠璃神に愛されし武偵―
T La bambina da I'ARIA…
第012弾 バイト中でも、有事の場合は参加する。
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 主に私とヒメが無双して死傷者1で解決したバスジャックから数日経った日の土曜日。東京武偵高校第3男子寮、キンジの部屋で私達は夕食後の一時を過ごしていた。
 キンジとヒメはリビングでバラエティ番組を見ていた。
 その最中で結衣はキンジにスキあらば抱きついたりする等の猛アプローチをしてそれをキンジが必死に抵抗する…………こーいうパターンが頻繁に起きて――現在進行形で起きている。
 キンジと結衣のイチャコラをダイニングでこの前の一連の事件の資料に目を通しているアリアと、同じく、情報科《インフォルマ》で舞い込んできている依頼を片付ける私は「またか……」という視線で2人を見る。
 最初の方はちょっとしたイザコザがあったりしたが、なんつーか……何度も見せられたら慣れた。それはアリアも同様である。
 キンジは「助けろ……!」という視線でこっちを幾度なく見てくるがそれは全無視。

 何故なら結衣はああ見えて邪魔者とかには容赦が無い。その地域が消滅するくらいに。
 昔、それが実際に起こって建物とその周辺数キロが消滅し更地に成り果て、私が会計監査担当に怒られて賠償請求させられた。
 それからというもの私は胃薬のお世話になりっぱなしになって軽いトラウマになっている。
 だから、頑張れ、キンジ。自力で何とかしてね。健闘を祈るわ。私は関わりたくないの。

「ねぇ、凪優、話があるんだけど…………」

アリアに話を振られた私は

「あー、はいはい。じゃあ、私の部屋に移動しましょ? そっちのほうが安全だし」
「……わかったわ」

 PCを折り畳み、それを持ってアリアと共に自室に移動した。
 この時、認識阻害の術式を発動しておく。こんなところを盗撮盗聴されては困るからだ。


「で、話って何? もしかしなくともその資料のことでしょ?」
「ええ。なんにも武偵殺しに繋がる情報がないじゃない。アンタも含めて使えない奴らね」

私が予想していた通りだった。
アリアは資料の内容に相当ご立腹のご様子。

「ま、そう言いなさんなって。武偵殺しは狡猾な奴だし、表だけの手段で掴めるワケがないじゃない」
「『表だけ』…………? ってどういう意味よ」

私の発言の語句に引っ掛かりを覚えたアリアは質問した。

「まんまの意味だって。この資料は教務科(マスターズ)にも提出するからね。これ以上踏み込んだものは晒すべきじゃない」
「じゃあ、それを凪優は掴んでいるの……?」
「当然。これよ」

 そういって、机に置かれたファイルをアリアに渡す。
 渡された資料に目を通すアリア。そして表情はというと、驚愕だった。ま、そら当然か。

「……これって…………アンタ、これをどうやって……!?」
「言ったでしょ。『《《裏の手段》》』だって」
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