暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第281話「求めていたモノ」
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
て、“最早これまでか”と帝は目を瞑った。











「―――……?」

 しかし、来るべきである衝撃は来なかった。

「―――まったく、私がいないと相変わらずダメなんですね。マスター」

「ッ―――!?」

 直後、聞こえてきた声に帝は耳を疑った。
 すぐさま体を起こし、声の聞こえてきた方に目を向ける。

「……エ、ア……?」

「はい。貴方の相棒、エアですよ」

 そこにいたのはエアだった。
 乖離剣エアを模した剣を持って、帝へ放たれるはずだった攻撃を受け止めていた。

「造られた命か。そんな存在が、俺に勝つつもりか?」

「私だけでは勝てないでしょう……ですが……!」

 押し込まれそうになる剣を両手で支える。
 そんなエアが纏うのは、魔力ではない。これは、理力だ。

「私とマスターの二人ならば……!」

「理力だと……!?」

「神界謹製のデバイスを嘗めないでください!」

 拮抗する理力と剣。
 だが、それでもエア単身では神に勝てない。

「帝!」

「ッ、はぁっ!!」

 だからこそ、マスターである帝がいる。
 気を開放し、横合いから神を蹴り飛ばす。

「エア……」

「再会を喜びたい所ですが、後です」

「……ああ」

 隣に並び立ち、帝は蹴り飛ばした神を睨む。

「単に二人掛かりで戦った所で私は足手纏いです。飽くまで私はデバイスですから」

 そう言って、エアは帝に手を差し伸べる。

「エア?」

「……握ってください。そして、信じていますよ。マスター、貴方が勝つ事を」

 言われるがままに帝はエアの手を握る。
 直後、エアの体が光に包まれる。

「ユニゾン・イン」

「ッ……!!」

 エアは神界の神に作られたデバイスなだけあり、途轍もなく高性能だ。
 デバイスは本来、ストレージやアームドなど、長所別に種類が分けられている。
 だが、エアは全ての種類の長所を併せ持つ。
 だからこそ、ユニゾンデバイスの機能であるユニゾンが使えた。

『私とマスターで、打ち勝ちましょう』

「……ああ!」

 光が収まる前に、神が転移と同時に仕掛けてくる。

「第二ラウンドだ……!」

「……ほう……!」

 繰り出された理力を纏った一撃を、帝が真正面から受け止める。
 拮抗した力が弾け、爆発を起こすと同時に二人は姿を消す。

「おおおおおおおおっ!!」

「はぁあああああっ!!」

 力と力がぶつかり合う。
 衝撃波を撒き散らし、何度も拳と蹴りをぶつけ合った。

「ッ……らぁっ!!」

「ぐっ……!」

 拳が顔面を捉え、帝は吹き飛ぶ。
 
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ