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ドリトル先生と不思議な蛸
第二幕その四

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「そうしよう」
「それじゃあ」
 こうしたお話をしてです、皆は麦茶に水羊羹も楽しみました。そうした楽しい日常を過ごす中で、です。
 鳥羽に行く準備も進めます、その中で。
 先生のことを聞いて日笠さんが先生の研究室に来て尋ねました。
「鳥羽に行かれますか」
「はい、そうなりました」
 先生は日笠さんに笑顔で答えました。
「夏休みのはじめに」
「そうですか」
「そしてです」
 そのうえでというのです。
「蛸のことを調べてきます」
「蛸ですね」
「あちらに赤くない蛸が出たとか」
「赤くない蛸ですか」
 そう聞いてです、日笠さんは。
 どうかというお顔になってそうして言いました。
「それはまた」
「ご存知ですか」
「危険ですね」
 曇ったお顔になって言いました。
「それはまた」
「ですから」
 それでというのです。
「僕もです」
「気を付けてですね」
「調べます」
「そうされますね」
「凄く数の少ない蛸ですが」
 その蛸はというのです。
「ですが」
「それでもですね」
「危険ですから」
 その為にというのです。
「そうしていきます」
「くれぐれもそうして下さい」
「只でさえお水の中に入りますし」
 先生はこうも言いました。
「余計にです」
「気を付けられますね」
「はい」 
 そうだというのです。
「お水ですから」
「お水の中に入りますと」
 日笠さんも言います。
「実際にそうですね」
「潮干狩りの様な場所でも」
「やっぱり危ないですね」
「岩場で足を切ったりもしますし」
「ちょっとした深さで溺れます」
「ですから」
 そうなるからだというのです。
「本当にです」
「お水、海にもですね」
「気を付けます」
「それがいいですね」
「火よりも水の方が危ない」
 先生はこの言葉も出しました。
「そうも言いますね」
「時々言われますね」
「中国の古典、韓非子の言葉だったでしょうか」
 確かにというのです。
「確か」
「先生は中国の古典も読まれていますか」
「はい、中国語で読んでいます」
 そちらでというのです。
「漢文で」
「そうですか」
「はい、ですから」
 それでというのです。
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