新しい参加者は宇宙人
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「響ちゃん!」
ハルトは大急ぎで響を助け起こす。
「おい、大丈夫か?」
「う、うん……」
響の体はどうなったのか、分からない。
ハルトは、響を抱えながら、キャスターとバングレイを見上げる。すでに銀のベルトを出現させており、変身しようとルビーの指輪を付けた。
「おいおい、こりゃ一体どうすりゃいいんだ?」
バングレイは頬をかきながら呟いた。
「あの黄色ごと持ちかえればいいのか? バリメンドクセエなあ。手足ぐらい切り落としたほうがいいよな?」
「っ! 変身!」
バングレイの発言に、ハルトはウィザードに変身した。
響の前に立ち、ウィザーソードガンを構えた。直後、バングレイがウィザードたちと同じ地表に降り立つ。
「どけよ、赤いの」
バングレイは鎌をウィザードへ向けながら歩いてくる。
「てめえには用はねえんだよ。バリ切り殺すぞ?」
「……」
ウィザードが腰を落とす。
やがて、バングレイが目と鼻の先にやってきた。
その時。
『はい。そこまでー』
この状況に全くそぐわない、呑気な声。
ウィザードとバングレイが、その声がした方向___空気を震わせる音ではなく、脳に直接響く声なのに、なぜかウィザードとバングレイは同じ方向を向いた___を見た。
『うぷぷ。この勝負、僕が預かってもいいよね?』
そしてそこには、いた。
人形のような大きさのそれは、言ってしまえば熊だった。左右が白黒のコントラストになり、黒い方の目が不気味に鋭くなっている熊。
『うぷぷぷ。久しぶりだね、ウィザード』
「お前は確か……モノクマ!」
『覚えてくれてありがとう。まさかあの状況から生きているなんて思わなかったよ』
モノクマ。
聖杯戦争の監視役の一人であり、かつてとある少女にウィザードの力を奪わせてもう一人のウィザードに仕立て上げ、街を混乱に陥れた元凶である。
「何しに来た?」
『君じゃないよ。用があるのは……君だよ』
モノクマが指名したのは、青い宇宙人。バングレイだった。
バングレイはモノクマに友好的とは言い難い態度で、「ああん?」といった。
「んだテメエ。オレはお前みてえな奴に用はねえ」
『うぷぷ。君にはないだろうね。でも僕にはあるんだよ』
モノクマは体をクネクネとねじりながら言った。
『僕はモノクマ。聖杯戦争の運営をしている者だよ』
「聖杯戦争だあ?」
バングレイは、少しだけモノクマへあてる視線に熱を込めた。
「何だそれ? バリ面白そうな話だな?」
『うぷぷ』
モノクマは口を両手で覆いながら続けた。
『聖杯戦争。この街で行われる戦いの話だよ?
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