最終章:無限の可能性
第280話「死闘の先を掴むのは」
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を用意していた。
外的要因である攻撃を食らった事で、“天使”は大きく体勢を崩していた。
そこへ神夜が抑え込み、マウントを取った上で“意志”を放った。
放たれた“意志”は槍となり、“天使”を貫く。
「こ、こんな事、が……!?」
「“死闘”っていうのなら、こっちにも僅かな勝機はある。……それだけだ……!」
優輝を見倣うかのように、神夜はそう言い放つ。
その言葉に、驚愕していた“天使”もどこか納得した笑みを浮かべた。
「……なるほど、満足、だ……」
神夜の“意志”を見たからか、“天使”は満足そうに笑って消えていった。
「これで……一人減らした……!」
数の有利不利は相手の“性質”上あまり関係ない。
それでも、一人減らす事は出来たのだ。
「ッ……!」
離れた所から、ぶつかり合う音と衝撃が響いてくる。
帝と神がそこで戦っているのだ。
「……行こう。俺たちは、俺たちの相手をまず倒さないと……」
向かう先は優奈か葵のいる場所。
相手していた“天使”を倒した事で、神夜はマークから外れている。
そのアドバンテージを生かさない手はない。
だからこそ、合流を急いで駆けだした。
「ッ、シッ!」
そして、葵はと言うと。
「くっ……!」
速さと力に翻弄され、徐々にダメージを蓄積させていた。
相手は転移も併用しており、葵のレイピア捌きでも捉えきれない程だ。
直撃だけは何とか逸らして避けているが、それが結果的に足を止める原因となり、さらにダメージを蓄積させていた。
「(このままだとダメ!あたしの手札で、何か状況を変えるモノは……)」
考えを巡らせ……“ない”と結論付ける。
葵は吸血鬼の特性以外はサーラと同じく正道な強さしかない。
司や緋雪のような特殊な能力はなく、故に手札は少ない。
「(なら!)」
それでも、この神界ならば出来る事はある。
「(ここで、切り開く!!)」
一歩踏み込み、“意志”をレイピアに込める。
直後、何十もの斬撃を繰り出し、“天使”の攻撃を相殺する。
「これは……!」
「あたしは、ここに来れないかやちゃんの分の“意志”も背負ってるんだ。……そこを開けなよ、“呪黒閃”!!」
“意志”によって繰り出した斬撃はその場に残る。
そして、“天使”の攻撃は全方位からだったため、それを相殺した斬撃も全方位に残っており、葵を囲うように存在していた。
迎撃と防御の展開を同時に行った事で、攻撃の準備時間を稼いだのだ。
その事に気づいた事による隙を逃さず、霊力の閃光を解き放った。
「っっ……!」
「ぁああ
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