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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第280話「死闘の先を掴むのは」
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かに追撃のタイミングが遅れ、その間に帝が体勢を立て直す。

「シッ!!」

「ふッ!!」

 躱し、躱され、殴り、防ぐ。
 瞬間移動を繰り返し、回避と相殺の応酬を繰り広げる。
 被弾は帝の方も多いが、神も無傷ではない。

「(俺だって、やってやらぁ……!)」

 現在、帝が使っている力は、ドラゴンボール超という作品におけるスーパーサイヤ人ゴッドという形態の力だ。
 もう一段階上にスーパーサイヤ人ブルーというのがあるが、燃費と安定性に加え、どの道“性質”で上回れる事からこっちを使用している。

「(いくらこっちの力を上回ると言っても、捉えきれない訳じゃ、ないッ!!)」

 真正面から神とぶつかり合う。
 その瞬間に、帝は気を練った。

   ―――“ゴッドバインド”

「ッ……!!」

 帝が繰り出した気が、神を覆い拘束する。
 生命のエネルギーたる“気”にも種類がある。
 ほとんどの生物が持っている気は原則通常の気だ。
 だが、神という生命の持つ気は、とりわけクリアなものとなっている。
 そのため、同じ神の気を持たない限り、その気を感じ取るのは不可能に近い。
 そんな特徴を持つだけあり、神の気は通常の気より遥かに質が高い。

「ぬ、ぐっ……!?」

「捕らえた、ぞ……!」

 常人には感知出来ないだけあり、その性質は理力に近い。
 故に、神の気を利用した拘束は十全に効果を発揮した。

「ずぇりゃあっ!!」

 動きを拘束したとはいえ、そこから攻撃するには足りない。
 拘束で手一杯となっているため、投げ飛ばすぐらいしか出来なかった。
 尤も、今はそれで十分だ。
 気合と共に帝は神を遠くへと投げ飛ばした。

「神夜ぁ!!」

「ッ!」

 大声で神夜の名前を呼び、一発の巨大な気弾を放つ。
 そして、間髪入れずに瞬間移動で神を追いかけていった。

「ぐ、ぉおおっ!!」

 神夜の方は相変わらず相殺が続いていた。
 “意志”で何とか拮抗しているため、それ以上がなかなか踏み込めなかったのだ。
 だが、ここで神夜の援護射撃があった。
 鍔迫り合いからさらに一歩踏み込み、“天使”を気弾の射線上に押しやった。

「何ッ!?」

「食らっとけ……!!」

 押し込んだ直後、神夜は抱き着く形で“天使”を抑え込んだ。
 
「お、お前……!?」

「外的要因までは、“性質”の適用外みたいだなぁッ!!」

 気弾が命中し、爆発する。
 神夜も“天使”もダメージを食らうが、倒れるとまではいかない。

「隙あり、だぁッッ!!」

   ―――“Rebellion Longinus(リベリオンロンギヌス)

 だからこそ、神夜は次の攻撃
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