最終章:無限の可能性
第280話「死闘の先を掴むのは」
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で確実に攻撃を当てようとしてくる。
それを、優奈も同じように“可能性”を操って相殺する。
所謂“可能性”の食い合いだ。
「ふっ、はぁっ!」
三人の“天使”に翻弄される。
しかし、完全に無力という訳ではない。
状況を切り抜ける手段を見つけるまで、優奈は攻撃を捌き続ける。
導王流という“天使”達にはないアドバンテージで、最小限のダメージに抑える。
さらには、攻撃を受け流すそのタイミングで、相手に反撃もしていた。
カウンターとも呼べない微々たるものでしかないが、それでも“詰め”にならない程度には、相手の行動を阻害出来ている。
「ッッ!」
「ちぃ……!」
導王流は、何も攻撃を導く事だけではない。
戦闘そのものの流れをも導く事が出来る。
それは今この場でも同じだ。
理力の弾を攻撃の阻害に使う事で、的確に相手の流れを断つ。
マルチタスクを使う事で、攻撃を捌きながらコントロールを成しているのだ。
「ふッ……!」
僅かに大振りになった一撃を、導王流で受け流す。
さらに、その一撃を別の攻撃に当てる事で、相殺と防御を同時にこなす。
これで、優奈を追い詰める三つの攻撃の内、二つを対処した。
「(ここッ!)」
そして、最後の一つは理力越しに直接受け止める。
狙いは攻撃の勢いを利用した間合いの確保だ。
「シッ!!」
創造魔法の剣、理力の弾幕で牽制し、その間に構えた理力の矢を射る。
「ッ、らぁっ!!」
転移で即座に肉薄してきた所を、導王流で迎え撃つ。
カウンターを再びの転移で躱されるが、転移でその反撃を回避する。
その後も転移の応酬を繰り返し、最後に優奈のカウンターが直撃した。
「(本当、戦闘においては強すぎる……!)」
導王流を生かし、転移先を誘導する。
さらに、転移で僅かに位置をずらす事で惑わしていた。
それらの要素が上手く噛み合った事で、優奈のカウンターは命中したのだ。
「ぐっ……!?」
だが、それは他の“天使”への警戒を緩める事に繋がっていた。
気が付けば回避不可能な位置まで極光が迫っていたのだ。
身を捻り、直撃は避けたが、片腕を丸ごと持っていかれてしまう。
「まずっ……!?」
さらに、“受け流せない可能性”を手繰り寄せられる。
それを認識した時には一足遅く、“死闘の性質”の“天使”に反撃を貰っていた。
辛うじて、防御自体は間に合ったものの、大きく吹き飛ばされる。
「っ……!」
地面を転がりながらも、次の行動を考える。
腕を地面に突き立てて跳躍し、連続転移で間合いを取る。
「(やっぱり、一人では無理があるわね)」
やはり合流しなけ
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