奪い合う者たち
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両手から発射された、黒い光線。いよいよ野太い光は、そのままバングレイへ命中、爆発を巻き起こした。
「ぐあああああ!」
響き渡るバングレイの悲鳴。
そして、持ち主のいなくなったベルセルクの剣が、真っ逆さまに地面に落ちていった。
「! もらった……!」
「ぐ、バリしまった……させるか!」
ベルセルクの剣を取ろうとする、キャスターとバングレイ。
そして、その間に割って入る黄色い影がいた。
「話してくれるまで、渡さない!」
立花響。
それも、黄色をベースにした、黒いシンフォギアを纏っており、急速に両者を突き抜けていった。
「うおおおおおおおお!」
そして、ベルセルクの剣を捕まえたのは、響の黒いガングニールだった。
「!」
「バリ!?」
驚くキャスターとバングレイ。
そして、響が着地したのと同時に、その異変は起こった。
「う……ぐ……あああああああああああああ!」
ベルセルクの剣を捕まえた右手を抑えながら、悲鳴を上げる響。
すると、ベルセルクの剣より黄色のエネルギーが球状に放出された。
それは、キャスターとバングレイを再び上空へ吹き飛ばし、やがて縦に収束していく。そして、まるで蛇のように鞭打ちながら、徐々に響の体内へ吸収されていく。
「う……が……」
膝を折る響。そのまま、シンフォギアの変身も解除され、生身となった響は、焼け焦げた右手の平を凝視していた。
「何? ……これ……?」
その言葉を最後に、響は地面に倒れた。
「響ちゃん!」
駆け寄ったハルトは、一部始終に絶句していた。
「ベルセルクの剣が……響ちゃんに……吸収された……?」
ハルトも、響も。そして手ごろな建物に着地したバングレイも、上空から見下ろすキャスターにも、状況が理解出来ないでいた。
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