外典 【H×H編】その3
[4/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
岩山が屹立し始めて来た頃、どうやら目的地に着いたらしい。
小高い岩山の上から尋常じゃない気迫を感じる。
向こうもこちらの存在を感知したのか小山を降りてきたようだ。
トスッとかなりの距離を垂直に落下してきたと言うのに軽やかな音のみを立てて着地する老人男性。
いや、歳は老齢だがその体は引き締まり今までテトラが見て来たどの存在よりも力強さを感じる。
「何しに来たのかのう」
剣呑な声だった。
「あなたがアイザック・ネテロ?」
「確かにワシがアイザックじゃが、お主がビスケの言っていた助っ人かの」
「そう。ビスケにお願いされた。あなたの修行相手になってくれって」
「ほっほっほ、お嬢ちゃんがか。それはちぃっとなめられたものじゃなぁ」
好々爺然としていたのがいきなり雰囲気が変わった。その表情は険しい。
「がっかりはさせない」
「ほう、言うじゃねぇか小娘が」
言うや否やネテロのオーラが爆発した。
その激しさ、熟練さから長年の研鑽が伺える。
テトラも印を組むと瞳にオーラを集めた。写輪眼だ。
「その年でなかなかのオーラじゃのぅ」
「あなたも」
チャリっとテトラがホルダーから複数のクナイを取り出すと二人のオーラに当てられた小岩が音を立てて崩れたそれが合図であるかのようにテトラは手に持ったクナイを投げ放つ。
勿論、その程度ネテロが回避できないはずも無い。
すぐにテトラは二射、三射と射線軸を変えて投擲していく。
「ほっほっほ、中々の投擲技術じゃのぅ。じゃが効かんよ」
既にクナイは無く、手裏剣を投げているテトラ。
影手裏剣の術もネテロには見切られてしまった。
「準備運動にもなりはせんのう」
「大丈夫、本番はここから」
印を組み上げる。
「水遁・霧隠れの術」
水蒸気が一面を包み込み濃霧が互いの視界を遮った。
「しゃらくさいのう」
ブォンとネテロが合掌から腕を振った様に見えて次の瞬間、立ち込めた霧が吹き飛ばされた。
いいっ!?一撃は想定外。それと一瞬背後の何か見えた気がする…
ネテロの背後から迫るテトラを危なげも無く肘を振り下ろして迎撃するネテロ。
ドンッ
空気が震えている。
重い…壊されるっ…
肘と肘のぶつかり合いはしかしネテロが押し勝ったようだ。
体を捻りガードを崩した所に反対の腕で回転しながら裏拳を叩き込む。
バシィ
だが目にも留まらないとはまさにこの事だろう。ネテロが引き戻した腕の方が速くテトラの拳を叩き落した。
そして引き戻された腕が再び合掌を取り打ち出される二撃目。
上体を捻りその掌打をそらすついでに足を蹴り上げるがネテロも上体をそ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ