第四章
[8]前話
「それは」
「そうなの」
「だからね」
それでというのだ。
「気にすることはね」
「ないのね」
「個性はそれぞれで」
天はさらに言った。
「それで悪い?」
「そう言われると」
「ないでしょ」
「ええ」
奈央も答えた。
「これといって」
「いい結果が出ているなら」
それでというのだ。
「もうね」
「問題ないわね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「気にしないでね」
「やっていけばいいのね」
「そう思うわ」
こう奈央に話すのだった。
「だからこれからも」
「努力していって」
「いざっていう時に」
その時にというのだ。
「頑張っていこう」
「じゃあ」
「ええ、今度は私が歌うから」
「次は私ね」
「何の曲歌うの?」
「次は」
奈央は天に笑顔で応え曲を選んだ、そうしてだった。
その曲を歌った、本気で歌うその曲も実によかった。
だがはじめて歌う曲は。
「何かね」
「ええ、普通というかね」
「それ以下よね」
「あんたいつもはじめてだとね」
「駄目なのよね」
「そうよね」
「そこから本気になって」
それでというのだ。
「やっていくけれど」
「それでもね」
「はじめてだと」
「どうしてもね」
「出来ないのよね」
こう天に言うのだった。
「本当に」
「本領発揮は本気になってね」
「努力してからよね」
「さもないとよくならない」
「そうしたタイプね」
「私はそうね」
こうしたことも言ってそうしてだった。
奈央はその曲についてもこれから練習していこうと決意した、この曲も上手に歌いたいと思ったからこそ。そして。
天もだ、奈央にこう言った。
「本領発揮してね」
「この曲でもっていうのね」
「ええ、あんたのね」
「天ちゃんがそう言うなら」
奈央は笑顔で応えた、そうして今度はこれまでも歌っていた曲を歌った。こちらはいい感じに歌うことが出来た。
本領発揮 完
2020・8・17
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