第二章
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「それでもね」
「丈夫なことはいいわね」
「それだけで違うわ、それで放課後だけれど」
光の方からその時の話をした。
「部活の後でね」
「空手部の」
「その後でね」
光は頑丈さを活かして空手部に入った、とにかく病気にならず怪我にも強いので部活で練習を続け今では二段だ。香苗はテニス部である。
「駅前の本屋さんに寄ってね」
「それでなのね」
「そう、それでね」
そのうえでというのだ。
「週刊少年エイト買うわ」
「あんたの好きな漫画多いからね」
「鬼殺の刀に約束のワンダーランドに食欲のゾーマにね」
その好きな作品のタイトルを笑顔で挙げていく。
「多いわよ」
「バンダーバンダー連載してる?」
「仕事しろよ」
この作品についてはこう言った。
「もうね」
「そういうことね」
「夢食い荘の夕菜さんも面白いからいいけれどね」
その作品が連載していなくてもというのだ。
「別にね」
「そうした作品が全部読めるからなの」
「いいわ、だから今日はね」
放課後にというのだ。
「本屋さんでエイト買うわ」
「八条出版社が出してるね」
「そうするわね、今日も楽しみよ」
光は香苗ににこにことして話した、そして実際にこの日の放課後その週刊少年漫画雑誌を買って楽しんだ。
光にとってこの雑誌は大好きな漫画の多い最高の雑誌だった、だが。
ある日光は学校で香苗に真っ青になって言ってきた。いつも部活の朝練ですっきりした顔になっているが部活に出た後でもそうなっていた。
「あの、今週でゾーマ終わるってね」
「そうなの」
「さっきスマホでニュース出ていたのよ」
「それであんた真っ青になってるの」
「そうよ、ゾーマが終わるなんて」
香苗に死にそうな顔で話した。
「どうすればいいのよ」
「いや、作品は絶対に終わるから」
香苗は落ち込む光にこの現実を出して慰めた。
「だからね」
「終わるのを受け入れるしかないの」
「気持ちはわかるけれどね」
それでもというのだ。
「私だって好きな作品終わるのは辛しし」
「そうよね」
「けれど終わるならね」
それならとだ、香苗は光にさらに話した。
「それを受け入れて」
「それでなの」
「やっていくしかないわ」
「そうなの」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「ゾーマのこともね」
「受け入れるしかないの」
「受け入れて」
そうしてというのだ。
「作者さん達に完走おめでとうございます」
「そう言えばいいのね」
「最後まで読んで楽しんでね」
「それじゃあ」
光は何とか立ち直った、だが香苗は翌日登校して大泣きした光と話をして慰めることになった。光は暫く落ち込んでいた。
そしてその落ち込みから復帰したと思ったら。
「今度
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