最終章:無限の可能性
閑話19「それでも神として」
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に合ったみたいだね」
倒れ伏すのは、先ほどまでエルナを追い詰めていた神々。
それを成したのは、新たに現れた神々だった。
「お待たせしました。……イリスの勢力は既に殲滅済みです」
その神々は、イリスの対極に当たる神の勢力だ。
今までイリスが優輝達とは別に戦い続けていた神々が、洗脳された神々や悪神を退け、ようやくここに辿り着いたのだ。
「よくもまぁ、たった二人で抑えたものだよ。……いや、他にもいるかな?」
「……私達以外の神が四人……いや、五人。“天使”が二人に……後は人間達が奥で戦っているよ。私達は、その足止めさ」
エルナが簡潔に説明する。
それを聞いて、神々の半分程が騒めく。
「人間が?まさか、この神界に人間が……」
「“無限の可能性”」
「ッ―――!?」
その単語をエルナが口にした途端、今度はズィズィミ姉妹以外全員が驚愕した。
「……なる、ほど。彼が関わっているんですね……」
「道理で、ここに至るまで想定以上の被害の少なさで済んだのか……」
イリスがそちらに執心だから、ここまで短期間で来れた。
そう神々は納得し、だからこそすぐに奥に進む事に決めた。
「行きますよ。立てますか?」
「ああ。……その様子だと、奥に向かうんだね?」
「はい。どんな理由であれ、本来人間を関わらせてはなりません。元より、この世界で起きた事。この世界の者のみで解決するべきですから」
かつての大戦では、一人の神とその“天使”が犠牲になった。
それを繰り返さないためにも、神々は奥へと進む。
「止めはしないよ。だけど、無暗に割り込むのも止めといた方がいいよ」
「……それは……」
“性質”同士のぶつかり合いであれば、割り込むのは難しい。
それを抜きにしても、止めておいた方がいいとエルナは言う。
「私も信じたいのさ。人間達の“可能性”を」
「……私もです」
ソレラも同意し、二人は奥の方に目を向ける。
「……そうですか」
二人の目を見て、付き添った神はそれ以上問う事はなかった。
どの道、このまま奥へ行くのは確定事項だ。
その後どうするかは、その時決めるだけの事。
そう断じて、神々は奥へと向かっていった。
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