暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
閑話19「それでも神として」
[9/9]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
に合ったみたいだね」

 倒れ伏すのは、先ほどまでエルナを追い詰めていた神々。
 それを成したのは、新たに現れた神々だった。

「お待たせしました。……イリスの勢力は既に殲滅済みです」

 その神々は、イリスの対極に当たる神の勢力だ。
 今までイリスが優輝達とは別に戦い続けていた神々が、洗脳された神々や悪神を退け、ようやくここに辿り着いたのだ。

「よくもまぁ、たった二人で抑えたものだよ。……いや、他にもいるかな?」

「……私達以外の神が四人……いや、五人。“天使”が二人に……後は人間達が奥で戦っているよ。私達は、その足止めさ」

 エルナが簡潔に説明する。
 それを聞いて、神々の半分程が騒めく。

「人間が?まさか、この神界に人間が……」

「“無限の可能性”」

「ッ―――!?」

 その単語をエルナが口にした途端、今度はズィズィミ姉妹以外全員が驚愕した。

「……なる、ほど。彼が関わっているんですね……」

「道理で、ここに至るまで想定以上の被害の少なさで済んだのか……」

 イリスがそちらに執心だから、ここまで短期間で来れた。
 そう神々は納得し、だからこそすぐに奥に進む事に決めた。

「行きますよ。立てますか?」

「ああ。……その様子だと、奥に向かうんだね?」

「はい。どんな理由であれ、本来人間を関わらせてはなりません。元より、この世界で起きた事。この世界の者のみで解決するべきですから」

 かつての大戦では、一人の神とその“天使”が犠牲になった。
 それを繰り返さないためにも、神々は奥へと進む。

「止めはしないよ。だけど、無暗に割り込むのも止めといた方がいいよ」

「……それは……」

 “性質”同士のぶつかり合いであれば、割り込むのは難しい。
 それを抜きにしても、止めておいた方がいいとエルナは言う。

「私も信じたいのさ。人間達の“可能性”を」

「……私もです」

 ソレラも同意し、二人は奥の方に目を向ける。

「……そうですか」

 二人の目を見て、付き添った神はそれ以上問う事はなかった。
 どの道、このまま奥へ行くのは確定事項だ。
 その後どうするかは、その時決めるだけの事。
 そう断じて、神々は奥へと向かっていった。




















[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ