第百九十話 空からの急襲その二
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「これは無理です」
「別の方法か」
「それを考えるべきかと」
「そうだな、見たところな」
久志はまた敵軍を見て言った。
「数だけ多いな、空船もな」
「殆どいないですね」
源三は敵軍の空船達を見て述べた。
「そして対空用の武器もです」
「ああ、古いな」
「あることはありましても」
「かなり旧式だな」
「我々の空船ならです」
「通れるな」
「はい、こちらを攻撃する前に全速力で飛び」
そうしてというのだ。
「宮殿まで向かってです」
「そこにいる王様を捕まえたらか」
「我々の勝ちです、どうされますか」
「よし、一隻出すな」
久志は源三に腕を組んで答えた。
「そうするな」
「それでは」
「ああ、一気にな」
まさにというのだ。
「空船でな」
「進みますね」
「ああ、そしてな」
そのうえでというのだ。
「敵の宮殿まで進んで」
「敵の王を捕らえましょう」
「独裁色の強い国で敵の国家元首を捕まえれば」
どうなるかとだ、久志は言った。このことはこれまでこの世界にいて非常によくわかったことの一つである。
「戦は勝ちだ」
「言うなら敵の玉を捕まえるってことだね」
剛はここでこう言った。
「将棋の」
「将棋は敵の王の駒取ったら勝ちだからな」
「これは戦でもだね」
「ああ、敵の主を捕まえたら」
「特に独裁色の強い国だと」
剛もこう言った。
「そうだから」
「やってやるか」
「そうしよう、じゃあ僕達で攻めるから」
空船に乗ってだとだ、剛は久志に話した。
「今すぐね、その間君はね」
「ここで軍の指揮を執れっていうんだな」
「うん、それでいかない?」
「そうだな、それじゃあな」
久志は剛の言葉に頷いて述べた。
「頼むな、今からな」
「うん、空船に乗ってね」
「敵の王様を捕まえてくれよ」
「僕達十二人が一度に攻めれば」
そうすればというのだ、空船に乗って。
「どんな敵でもね」
「この世界にいる連中だとな」
「ものの数じゃないから」
「それぞれの強さもあるしな」
「うん、全員レベル三百二十を超えているし」
この世界に元からいる者達はその道を究めたと言われている者でもレベル四十程だ、だが彼等十二人と久志はそこまで強いのだ。
「能力値も違うし」
「神器だってある」
「だからね」
「ああ、敵の王様を捕まえることもな」
「絶対に出来るから」
「じゃあ頼むな」
「今すぐに行って来るよ」
「その間の全軍の指揮はやるな」
久志は自分から言った。
「任せてくれよ」
「それじゃあね」
剛は久志に笑顔で応えた、そしてだった。
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