暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第276話「水面に舞う緋き月・後」
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がろうとする。
 その時、シャルが声を上げたのだが、それに返事する前に力が抜け、へたり込む。

「あ、あれ?」

〈さすがに無理をし過ぎです。休息を挟むべきかと〉

「あ、あはは……そうだね」

 想像以上に消耗が激しく、このまま行っても戦えないだろう。
 シャルにそう忠告され、緋雪も大人しく回復を待つ事にした。

「一応、敵地のど真ん中だから、油断は出来ないけどね……」

 警戒だけは緩めずに、緋雪はその場で寝転ぶ。

「(……皆は、大丈夫かな)」

 ふと、頭に思い浮かんだのは、別の場所で戦っている皆の事だ。
 優輝だけでなく、全員が勝てるか分からない戦いに挑んでいる。
 自分は勝てたが、他もそうだとは限らない。
 だからこそ、少し心配した。

「……ううん。信じなきゃ、始まらないよね。きっと大丈夫!」

 だが、すぐにその心配は振り払う。
 そのまま起き上がり、自身の両頬を叩く。

「休憩終わり!まだ回復はしてないけど……後は歩きながらで!」

 そう言って、緋雪は優輝がいる場所へ向けて歩き出した。






















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