第四章
[8]前話
花はチョコが退院すると家に引き取って一緒に暮らしはじめた、そしてボランティアに参加するとそこに穂香も参加して。
保護猫そして保護犬の活動を一緒に行う様になった、そうしてだった。
花はその中で山田幹夫という心優しいサラリーマンと知り合い彼と一緒に活動をしているうちに絆を深め結婚し。
最初に男の子の幹也、次に女の子の雪をもうけてだった。
自分達の家に来た穂香に笑顔で話した。見れば二人の小さな子の他にチョコがいてそうしてだった。
寅柄の猫と黒猫がいた、花は三匹を周りに置いて穂香に話した。
「この子達もね」
「元野良猫だったの」
「そうなの、こっちの子はトラキチって言ってね、男の子で」
「ニャ〜〜〜」
そのトラ猫が鳴いてきた、花はさらに話した。
「こっちの黒猫の娘はクロ、女の子なの」
「ニャア」
「二匹共多分四歳と一歳でね」
「若いわね」
「チョコは五歳でね」
「丁度拾った時ね」
「六歳かも知れないわね」
そのチョコを見て話した。
「けれど三匹共ね」
「随分太って毛並みもいいわね」
「子供達とも仲良くね」
「暮らしているのね」
「そうしてるわ」
「いいことね、貴女チョコちゃん助けてから運が開けたわね」
「そうね、自分でも思うわ」
花は穂香に笑顔で答えた。
「あの時からね」
「そうよね、私も今は結婚してね」
「ワンちゃん引き取ってるわね」
「ええ、そうして一緒に暮らしてるし」
そうなっているとだ、穂香は花に笑顔で言葉を返した。
「幸せよ」
「そうなってるわね」
「誰かを助けたらそこから幸せがはじまる」
「世の中そうしたこともあるのね」
「そうよね」
「本当にね」
「じゃあこれからもね」
「誰かを助けて」
そしてというのだ。
「その誰かとね」
「幸せになっていくべきね」
「そこから幸せがはじまるなら」
「一緒になるべきだからね」
二人で笑顔で話してだった、それぞれの家庭と愛する家族達の話をした。その間チョコもトラキチもクロも花の傍にいた。それはもう完全に家族の姿だった。
猫は幸せの素 完
2021・1・22
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