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猫は幸せの素
第二章
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「弔わないと」
「ええ、公園に運んでね」
「そうしないと」
 動かないのでそう思った、だが猫の声が聞こえてきた。
「ニャ〜〜〜・・・・・・」
「生きてる?」
「そうね」
 花だけでなく穂香もその声を聞いて言った。
「この子まだ」
「そうね、じゃあ近くに二十四時間空いてる動物病院あるから」
「今からね」
「ええ、連れて行きましょう」 
 花は自分が猫を抱き上げた、酔っていると自覚したので猫を落としたり揺らさない様に注意してだった。
 猫を病院に連れて行った、穂香もついて行ってだった。
 猫を診せた、すると若い獣医は話した。
「後ろ足を両方とも骨折していて栄養失調で」
「危ないですか」
「いえ、内臓等は大丈夫なので」
 それでとだ、獣医は花に答えた。
「後は治療をしてしっかり食べれば」
「助かりますか」
「はい、ただ暫く入院が必要で」
「お金もですね」
「必要です」
 こう花に話した。
「そちらは」
「はい、私が支払います」
 拾って診てもらった、それなら花は自分に責任があると感じた。それで獣医に対してはっきりと答えたのだ。
「そうします」
「そうしてくれますか」
「そして退院したら私が飼います」
 花はこのことも約束した、自分でも今は失業中で部屋はペットも飼えないのにとも思ったが止まらなかった。
 それでこう答えてだった。
 穂香と共に病院を後にしてだ、彼女に言った。
「八条バスのね」
「面接受けるのね」
「そうするわ」
 こう言うのだった。
「そうするわ」
「決断したのね」
「ええ」
 実際にと言うのだった。
「もうね」
「そうするのね」
「だってね、あの子引き取るって言ったから」
 それならというのだ。
「今はよくてもお仕事ないとね」
「それでお金を稼がないとね」
「私自身もだけれど猫飼えないから」
 その金がないからだというのだ。
「だからね」
「お仕事が必要だから」
「面接受けるわ、早速ね」
「じゃあ人事の人にも話していい?」
「お願いするわ、お電話して履歴書も用意して」
 もう頭の中では動きはじめていた。
「そうしてね」
「それでよね」
「面接受けてアパートもね」
「ペット飼えるところに引っ越すのね」
「そちらも探してね、あの子を拾ったから」
 そうしたからというのだ。
「絶対にね」
「頑張ってね、私も協力するわ」
 穂香は花の背中を言葉で押した、こうしてだった。
 花は次の日から動きだした、穂香がいる会社に連絡をして履歴書も用意した。そして近所にペットが飼えるアパートを探してだった。
 再就職と引越しの準備をはじめた、面接だけでなく採用試験もあったがどちらも合格して八条バスに就職が決まり。
 引っ越しの契約も出来た、
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