第一章
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猫は幸せの素
岡部花はこの時失業中だった、茶色の髪の毛を長く伸ばしていて穏やかな感じの目と細い眉、楚々とした顔立ちであり背は一五九位でスタイルはいい。先月まで仕事はあったがその職場はかなりブラックなものであり。
毎日朝から晩まで働き詰めだった、だがその会社も倒産した。それで花は会社の最後の仕事が終わった後は。
完全に気力が尽きた、それで一月位貯金と失業保険で暮らしていたが元同僚の黛穂香と久し振りに会って一緒に飲みながら話した。
「もうそろそろね」
「ええ、就職活動しないとね」
「実家に戻る気ないから」
花は穂香に言った、面長で大きな切れ長のはっきりとした目を持っていて黒髪は長く伸ばしセットもしていて色白で顔に幾つかある黒子が印象的で一六四位の背で胸はかなりあり脚も奇麗な彼女に対して。
「あっちにはね」
「お父さんと仲悪いのよね」
「お母さんは兎も角としてね」
「酒癖悪くてしかもDVで」
「ギャンブルもしてだから」
ビールを飲みながら話した。
「そうしたね」
「いい人じゃないから」
「だからね」
カウンターに並んで座りながら話した。
「もうね」
「一緒にはなのね」
「住むつもりはないから」
「だからよね」
「就職先探さないとだけれど」
「私の会社どう?」
穂香はここで切り出した。
「この前就職したばかりだけれど」
「会社潰れてすぐだったわね」
「前から会社危ないと思っていたから」
それでというのだ。
「探しててね」
「それで潰れたらよね」
「すぐにそこに入ったけれど」
「八条バスね」
「丁度今この東京の方は経理の人が少なくて」
「それでよね」
「再就職出来たしまだね」
穂香は枝豆を食べつつ花に話した。
「募集してるから」
「それでよね」
「どうかしら」
花の顔を見つつ彼女に問うた。
「花もね」
「考えさせて」
やや前向きな返事だった。
「今日職安行ったけれど」
「また動きはじめたばかりで」
「今はまだね」
「考えたいのね」
「八条バスは八条グループだから」
「まず倒産しないから」
「世界屈指の企業グループだから」
「そう、それでね」
だからだとううのだ。
「滅多に潰れないしね」
「しかもあのグループホワイトで」
「色々福利厚生もいいから」
「悪いお話じゃないわね」
「ええ、だから決めるならね」
「早いうちによね」
「そうしてね」
穂香は花に言った、そうした話をしてだった。
二人は飲んでから家に帰った、だがここで。
二人は道に猫を見た、猫は道の真ん中で横たわっていたが。
花は電柱の灯りで猫を見て眉を顰めさせた。
「動かないけれど」
「死んでるのかしら」
「死んでたら
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