2 学校
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次の日、学校に行く途中、藤木はリリィに会えるか気になった。しかし、登校中で彼女に会うことはなかった。
(なんで会えないんだろう・・・、もしかして昨日のことは夢だったのかな・・・?)
藤木は不安になってしまった。その時、後ろから藤木を呼ぶ声が聞こえた。
「藤木君・・・」
「な、永沢君!?」
藤木を呼んだのは永沢だった。
「どうしたんだい?落ち込んでいるようだけど・・・」
「いや、何でもないよ」
藤木は心の中では永沢ではなく、リリィと一緒に学校に行けたらなあと思っていた。
「藤木君、君もしかして僕と一緒に学校に行きたくないとでも思っているんじゃないのかい?」
「い、いや、そんなことないさ!」
藤木はまたもや永沢に心の中を読まれた。
学校に着き、いつもの3年4組の教室に入った。藤木はクラス内には変わったことがなく、いつもと同じ様子だった。
(もしかしたら違うクラスかもしれないし、学年が違うかもしれないか・・・。同じクラスになるなんてそんな都合のいいことあるわけないよな、ハハハ・・・)
そして先生が入ってきた。が、その時・・・。
(え、リリィ!?)
藤木は驚いた。
「あの子って・・・」
「マジかよ・・・」
藤木のみではない。花輪家の別荘のキャンプへ行ったメンバーのさくらももこや浜崎憲孝、丸尾末男なども驚きを隠せなかった。
担任の戸川先生が「静かにしてください」と皆を黙らせた。
「皆さんに転校生を紹介したいと思います。では自己紹介をお願い致します」
リリィが自己紹介をした。
「はじめまして、リリィ・莉恵子・ミルウッドです。リリィと呼んでください。イギリスから来て少ししか経っていないので日本には友達があまりいません。仲良くしてください。よろしくお願いします」
「それではリリィさんの席は藤木君の隣でお願いいたします」
「え・・・?」
藤木はまたこの上ない幸運を感じた。同じクラスになったうえ、席が隣になったのだ。こんないいことがあるなんて・・・。
そのとき、リリィが藤木に話しかけ、微笑んだ。
「藤木君と同じ組なんてびっくりしちゃった。よろしくね」
「あ、うん、よろしく・・・」
藤木は思わず照れてしまった。逆隣の席の永沢が話しかけた。
「よかったじゃないか、藤木君。またリリィと会えるなんてね」
「あ、うん・・・」
なお、その様子を、笹山が遠くから見ていた。
休み時間になった、花輪の別荘へキャンプファイヤーに行った面子はリリィの机に集まっていた。
「リリィ、あたしビックリだよ。ウチの小学校に、しかも同じクラスでさ」
「まる子」 のあだ名を持つさくらももこがリリィに言った。
「いや〜、藤木、アンタもよかったね〜、またリリィに会えてさ」
「あ、うん
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