暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-A最終侵攻〜Battle of the north〜
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て道を開けやがれ! 痛い目に遭いたくねぇだろう!」

「ご、ごめんなさい! ボクの妹は口が悪くて! あの! 魔力保有物ください! じ、じゃなくてお貸しください! すぐに返しますから!」

口の悪い男勝りな妹と、おどおどしている姉という凸凹な姉妹を見て兄様が「T.C.構成員と断定。交戦の意思あり。撃破する」と冷たい声で告げると同時、この付近一帯を隔絶するために結界が張られた。結界担当の騎士が遠くで私たちを見てくれていて、兄様の今の言葉を合図に結界を展開してくれた。

「「了解」」

私は弓形態シュッツェフォルムの“イゾルデ”を構え、アンジェは2mのポール・“ジークファーネ”の先部より朱色の魔力幕を展開。兄様は槍型デバイス・“ロンゴミアント”を構えた。

「パーシヴァル・フォン・シュテルンベルク」

「トリシュタン・フォン・シュテルンベルク」

「アンジェリエ・グリート・アルファリオ」

「参る」「「参ります」」

――とぐろ巻く連環の拘束蛇――

兄様とアンジェが同時に石畳を蹴って姉妹へと突進。そして私は“イゾルデ”の魔力弦に番えた魔力杭4本を射る。狙うは足元の地面。ダメージを与えることより今は拘束を選択だ。兄様とアンジェを追い越した杭は姉妹の足元に刺さり、1本につき4本の帯となって姉に8本、妹に8本と絡みつこうとした。

「オレぁリッタっつうんだ!」

「ボ、僕はエッタっていいます、ごめんなさい」

リッタは瞬時に自分を拘束しようとした帯4枚を右手で掴み取り、続けて左手でエッタに巻き付く寸前の帯4枚を掴み取って、そのまま握り潰した。

「コード・フロガゼルエル!」

「ハルトファーネ・ゼーデルヒープ!」

兄様は穂先に炎熱付加をしての刺突を、アンジェは魔力幕をピンッと張って魔力刃へと変化させてからの斬撃を繰り出した。2人もまだ魔術に変化させていないため、全力の一撃を振るっている。リッタは紙一重で2人の攻撃を躱したけれど、ローブはズタズタにされたことで素顔を晒した。
綺麗な黒髪と瞳。ノースリーブのロングコートにホットパンツ、両手には手の甲に鋼のプレートをあしらった指ぬきグローブ。それがリッタという女性の出で立ちだ。

「リッタ! ダメじゃないですか! そんな簡単に素顔を晒しちゃ! 後で一緒におと――王にごめんなさいですよ!」

「いいんじゃんかよ姉貴。どうせオレ達の素性なんて判んねぇんだし。にしても、お兄さんとお嬢さん、良い腕してんな。完璧に避けたつもりだったんだが。いろいろと制限されてるとしてもこりゃ凄いぜ」

女性の顔に声に身体なのに口調が男性過ぎて頭が少し混乱しそう。そんなリッタの後ろでおどおどしているエッタも「ごめんなさい、お兄さん達。お仕事なので」なんて言いながら袖口から武
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