暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-A最終侵攻〜Battle of the north〜
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開始。
全13隊ある騎士隊の中で戦闘の出来る騎士隊11隊の内、銀薔薇騎士隊、白雪中花騎士隊、朱朝顔騎士隊の4隊が、対“T.C.”の戦力として聖王教会本部の正門、北門、西門、東門で待ち構えることになっている。そして全騎、対魔術仕様の神秘カートリッジを渡されていることで、魔術師が来ても一方的に不利にはならない。
「トリシュ」
「兄様」
教会本部を囲う壁の正門を護ることになった銀薔薇騎士隊の一員であるパーシヴァル――兄様が、槍型アームドデバイス・“ロンゴミアント”を手に私に声を掛けました。
「知っているか? 先日、イリスがフライハイト邸よりキルシュブリューテを持ち出そうとして、聖下にかなりきつく叱られたそうだ」
「イリスがキルシュブリューテを?」
フライハイトの“キルシュブリューテ”となれば、イリスのデバイスのことではなくフライハイト家に受け継がれてきた神器のことを指すはず。神器は強大な武器ではあるけど非殺傷設定なんてものが無いため、魔術と共に危険なものだ。それを持ち出そうとしたということは、ルシルさんとアイリを殺害したと思われる“T.C.”のリーダーと、“エグリゴリ”のガーデンベルグを殺害するための手段にしようとしたのだと思う。
「魔術師であろうリーダーと、エグリゴリのガーデンベルグを斃すには必要な物かと思いますが」
「キルシュブリューテでリーダーとガーデンベルグの首を刎ねる、と言っていたそうだ」
「そうですか・・・(ハッキリ言いすぎ!!!)」
ルシルさんとアイリの葬儀の後、私とイリスは誓った。2人の仇は絶対に殺ると。そのための“キルシュブリューテ”は解るけれど、正直に言って持ち出せるなんて考えたイリスの頭の弱さに驚くほかない。ううん、そこまで感情的になっているということは、それだけ本気だということ。責めるわけにはいかない。
「ところでトリシュ」
「はい、なんでしょうか?」
「その楽器ケースはなんだい? お前は歌も楽器もダメな、音楽の成績E判定だったろ。なのに、なんでここにそんなケースがあるんだ?」
兄様が指を差したのは薄い長方形をした黒のケース。音楽の成績に関しては忘れていたい思い出だったのに、まさかこんな形で思い出すことになるなんて。兄様をじとーっと見ながら「これから練習を少々」と答えた。嘘だけれど。
「嘘だな」
即バレた。兄様はケースに一瞬で近付いて、私が止める間もなくガチャッと開けました。中に収められているのは楽器ではなく、「スタウロスか」と兄様の言うように、元ボーゲン・パラディンのガラガースが所有していた、ルシルさん曰く、神器に分類される杭、それが12本だ。
「やっぱりお前だったか。スタウロスは聖王教会に危機が迫った際、貸し出しが許されることになって
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