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レーヴァティン
第百八十八話 連勝その六

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「あと普請してもな」
「年貢はなくすか非常に軽くし」
「普請させてる人達には払うもの多くてな」
「当時は馳走だった白いご飯もです」
「ふんだんに食わせていたな」
「勿論普請のお金は幕府か就かせている藩が出します」
「幕府もやってたしな」 
 諸藩にさせてばかりで面子が立つ筈もないことだ、江戸幕府は面子を非常に大事にした政権だから余計にだ。
「それじゃあな」
「そちらでもです」
「お金がなくなるな」
 実際に幕末和宮が将軍徳川家茂と結婚される時の下りの旅路でも式でも幕府が全て金を出した、その結果幕府の財政は危うい状況に陥った。
「簡単に」
「そうでしたので」
「江戸幕府はお金がなかったんだな」
「あそこまで」
「それは駄目なんだな」
「民は楽にすべきですか」
「国をまともに動かすにはな」
 その為にはだ。
「しっかりした税制が必要だな」
「そうです、それは軽くで」
「産業からな」
「よくすべきです」
 こう言うのだった。
「やはり」
「そうなるな」
「さもないとです」
「本当に江戸幕府みたいにな」
「常にお金がなく」
 それも大赤字と言っていいレベルでだ。
「何をするにも苦労します」
「そうだよな」
「そして間違っても重税は」
「俺達の今の敵みたいにな」
「民を疲弊させて生きていけなくもするので」
 それでというのだ。
「してはいけません」
「実際にこの国の農村や街の疲弊は凄いみたいだしな」
「生きていけないまでに」
「それはよくないな」
「国は富み民もです」
「富まないとな」
「よくありません」
 源三は久志に言い切った。
「やはり」
「それがいいよな」
「ですからこの国も」
「税は軽くしてな」
「様々な産業を興し」
「寒冷地に強い作物を入れてな」
「豊かにしましょう」
 そうすべきというのだ。
「是非」
「それがいいな」
「はい、これからは」
「そして豊かにするか」
「何故民に重税を強いているか」
「それはな」
 久志もそれはわかった。
「国を保つ為にだな」
「そうでもしないとです」
「この国はやっていかないってだな」
「この国の王は考えているので」
「重税を課しているんだな」
「そうかと」
「そうなんだな、まあ個人の贅沢もな」
 これもというのだ。
「あるかも知れないけれどな」
「それもあるかも知れないですが」
「それでもだよな」
「それは少しで」
「主なことはか」
「国政を動かす為です」
「それには金が必要だしな。お金がないとな」
 どうなるかもだ、久志は言った。
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