暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第274話「その想いは、決して阻めぬ祈り・後」
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た。

「ぉおおっ!!」

「ッ、くっ……!!」

 そこへ、弾幕を抜けてきた神が司に鋭い蹴りを放つ。
 シュラインと障壁で防いだ司だが、一気に押される。

「お前の力を増幅するモノも、あれらで最後だ!ならば、この上から押し切る!」

「ぐっ、ぅ……!」

 一点集中させたのか、その力は凄まじい。
 今の司でさえ、その一撃から逃れられず、防御態勢を解けない。

「所詮は人間!寄せ集めの“意志”だけで、全て解決すると思うてか!」

「……それが、人間だよ!!」

 一際強い“意志”で、司はシュラインを振りぬいた。
 “ギィン”と一際大きな音が響き、何とか攻撃を受け切った。

「どうしようもない事態に陥った時、人は祈る!そして、乗り越えようと意志を貫く!一人では出来なくても、皆で力を集めれば、きっと成し得る!」

「ッ……!」

 弾幕を避けながら“天使”達が援護射撃をしてくる。
 さらに、神本人も鋭い一撃を何度も放ってくる。
 それらを、司は障壁とシュラインで逸らし、または躱す。

「皆が、抗ってる。その想いは、決して阻めはしないよ!!」

「ほざけぇ!!」

「ぁぐっ!?」

 防御を掻い潜り、理力を纏った手刀が司に直撃する。
 “妨害”を相殺した際の一瞬の硬直を狙った攻撃だった。

「どれほど粘ろうと、これ以上の力は出せまい」

「………だとしても、この祈りは阻めないよ……!」

 起き上がり、シュラインを支えにしながらも司はそう言いきる。
 一度肉体的に満身創痍になった後だ。このまま押され続ければ司も危うい。

「ならば、妄想を抱いたまま倒れるがいい!」





 ……尤も、“このまま”であればの話だが。

「―――なっ!?」

 トドメとばかりに振るわれた理力が、強固な障壁に阻まれる。

「……言い忘れていたけど、いつこれが限界だって言ったかな?」

 その障壁の中心には、いくつかのプリエール・グレーヌを合わせた結晶体があった。

「ジュエルシード……ううん、プリエール・グレーヌは遥か昔の天巫女が生み出した存在。……なら、今の天巫女が生み出せてもおかしくはないよね?」

「ッ……!」

 そう。これが司のもう一つの切り札だった。
 司が、祈梨と共に生み出した新たなプリエール・グレーヌ。
 否、祈梨が協力した事で、最早(グレーヌ)とは呼べない代物だった。

「名付けて、祈りの花(プリエール・フルール)……!これが、“祈り”の究極系だよ……!」

「ぐ、ぁあっ!?」

 強い“祈り”の光が放たれ、神は思わず吹き飛ばされる。
 すぐに体勢を立て直し着地するが、既に司が肉薄していた。

「もう、貴方
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