SAO編ーアインクラッド編ー
03.消えた希望
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.たお....したのか」
「倒したんだよな。よっしゃぁ!!」
初めてボスを倒した歓喜で皆が喜ぶ。だが、またしても違和感が俺を襲う。
(何かがおかしい......ボスを倒したのならクリアの文字が浮かぶはず。しかも誰も経験値アップの表示が出ない)
「やったな、シュウ、ミサキ」
ハルキがこちらに向かって飛びついてくる。
「......ミサキ?」
ミサキの様子がおかしい。皆が歓喜にわくなかミサキだけが下を向いて腕をダラーっとさせている。
(まずい!!)
そう俺の直感が告げる。
「ハルキ、来るな!!」
「へ?......グッハッ!!」
ハルキの苦しむ声とともに俺の視界にはミサキの槍がハルキの腹部を突き刺している光景が......
「......み、サキ.....なに....を」
「イヒヒヒヒヒヒ!!!」
下を向いていたミサキが顔をあげるがその表情は、いつもの幼げが残る表情ではなく、眼は赤く染まり、頬には赤色の稲妻のような線が浮かび上がっている。だがその声は確かにミサキの声だ。でも、その笑方はさっきの倒したはずのボス、ファントムソウルの笑方だ。
「イヒヒヒヒヒヒ!!!!」
ミサキ持つ槍が閃光を放ち、ハルキを貫く。
「あ......っ.....あっ!」
声にならない声を吐き出し、ハルキの姿が光の欠片となり、消滅する。
「.......は、ハルキ」
「.......嘘だろ」
ミサキは笑いながら続けてショウタに矛先を向ける。槍の先が光り、一瞬の内にショウタの体を貫き、光の結晶とかし消滅する。
「.........なんで、ミサキが」
「なぁ、シュウ、あれってミサキなのか......ボスなのか?」
ダイキは言葉を今にも失いそうな顔をしている。二人が死に一人がボスに体を乗っ取られた。
(こんな絶望的状況どうすれば........)
ファントムソウルのHPバーが存在せず、ミサキのHPバーしか見えない。つまり、彼女のHPとファントムソウルのHPはリンクしている。
「.....なぁシュウ」
驚きを隠せずにいる俺にダイキの声が響く。
「......お前は絶対にこのゲーム生き残れよ」
「........ダイキ?」
ダイキは片手剣を強く握り、盾を構え、呟くように声を発する。
「なぁ、知ってたか、シュウ。ミサキってああ見えて臆病なんだぜ。夜になると一人で泣いたりしてたんだぜ」
「........ダイキ、なにを?」
何となくわかっている。予想はついている。でも、体が動かない。
「.......後は頼んだよ、シュウ」
ダイキが雄叫びをあげながらミサキに向けて駆ける。
ダイキは
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