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SAO編ーアインクラッド編ー
03.消えた希望
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シュウ。そんな浮かない顔して?」

「うわぁ!!」

黒髪のセミロングの少女が寝転がる俺の顔を覗き込むよう見てくるので思わず声をあげてしまう。

「シュウってたまにボーッとしてるよね。まぁ、そこが可愛いんだけどね」

ミサキは笑顔で微笑む。

「うるせぇ!ほっとけ!」

「なに怒ってるの?」

ミサキの悪戯するような笑顔はどう対処していいかわからないから少し苦手だ。

「なに、イチャイチャしてるんだよ、お前ら」

ダイキ、ハルキ、ショウタが俺を茶化す。

「イチャイチャしてねぇよ!!」

「うわ、シュウが怒った逃げろみんな」

こんな生活がずっと続くと....続いて欲しいと願っていた。だが、あの日全ては崩れ去った。




二〇二三年五月十日 第二十八層・クラシス

「ついに俺たちもここに来れるようなレベルになったな」

俺たち《希望》はついにこの層......攻略された一つ下の層に行けるまでのレベルになった。

「そういえば、ダイキは?」

そう言われてみれば、ダイキの姿がない。

「みんなぁ、いい情報が手に入ったぞ」

ダイキが少し高めのテンションでこちらにかけてくる。

「どうしたの?」

「いい情報が手に入ったぞ!この街を抜けた先の森にいい狩場があるんだって、そこのモンスター弱いのに経験値がメッチャもらえるって」

「まじか!?」

「それじゃあ、行こうぜ」

(そんな、狩場あるのか?あるなら攻略組が見逃すわけがない)

「ほら、シュウも早くいくよ」

「ちょっと待ってくれ、ダイキ、その情報は誰から聞いたんだ?」

違和感に俺は皆を止める。

「情報屋からだけど.....どうしたんだ?」

「.......いや、何でもない」

今を思えばこの時に抱いた不信感を言うべきだった。でも、この時の俺には、皆に嘘をついているという罪悪感のせいで言い出すことが出来なかった。




二〇二三年五月十日 第二十八層・錯乱の森

「やばいな、何だよこの森、経験値貯め放題じゃんか」

確かにこの森は経験値を貯めるのに適しているといえる。

(情報屋の情報はあってたってことでいいのか?)

でも、俺の心の中のモヤモヤが消えない。これで終わる気がしない。何か裏があるような気がする。

「ねぇ、こっち来てみて!」

ミサキの声のする方に行ってみると、そこには水色の輪が空中に浮いている。まるでゲームのワープエリアみたいな感じの雰囲気だ。

「これって、ワープのあれっぽいよね?」

「確かにそれっぽいな。どうする行ってみるか?」

「やめとけ!!何があるかわからない!!」

思わず大きな声を出して
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