暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga21再起〜One step of return〜
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我らが主に復讐は不可能だ。お優しすぎる。ゆえに今、シャルやトリシュタンのように怒り狂ってはおらず、ご自身を責め続けていらっしゃるのだ」

「だけど、はやてにも何か目標を持ってもらわなきゃ・・・」

「本当に心が壊れちゃうぜ?」

(はやて・・・)

重い空気が流れたまま、休憩が終わるってことでフェイトとアリシアはオフィスに戻っていった。2人を見送った後は改めて本部ビルを出て、ミッド首都次元港往きの次元航行船に乗った。んで、首都次元港からはレールウェイで八神邸のある南部のステーションへ。そっからは全員が乗れるバンタイプのタクシーを拾って家まで直行だ。

「フォルセティはもう帰ってる頃かしら」

仕事であたしら家族が全員いないとき、フォルセティは基本シャルんちで世話になるよう頼んである。まぁフォルセティももう14歳だ、1人で留守番も出来るだろうけど今は難しい。理由は腹立つことに、最後の大隊の幹部のキュンナ、グレゴール、エーアスト(本名はアインスだが、うちのと被るから奴の使った偽名を使ってる)の3人が本局から完全に脱走したかもしれないってことで、再び狙われないかと局と聖王教会がピリついてるからだ。

「おそらくな。・・・フォルセティのためにも、酷だろうが主はやてに立ち直ってもらわなければ」

「だな」

タクシーの運転手への料金の支払いを済ませたシャマルの「お待たせ。さ、早く入りましょ」って言葉に頷いて、玄関のドアノブに手を掛けたあたしは1回だけ深呼吸。リインやアインスからは、はやてに関してのメールは来てねぇ。つまり現状変わらずってこった。だから元気な声か静かな声かで迷ったんだが・・・。

「よし。たっ、ただいま〜・・・」

元気な声で挨拶をしようとしたけど気付けば静か〜に声を出して、ドアもゆっくりと開けちまってた。そんなあたしに「何をしている。早く入れ」ってシグナムが急かしてきやがった。あたしの代わりにドアを開けたシグナムがあたしの体を押しながら玄関に入ろうとした。

「ちょっ、押すなよ! シグナ――え?」

シグナムに文句を言おうとしたけど、今まさにリビングに入ろうとしてる人物を見てあたしは目を見開いた。

「おかえり、ヴィータ、シグナム、シャマル、ザフィーラ、アギト」

「ルシル・・・!?」

†††Sideヴィータ⇒はやて†††

布団を頭まで被って、深い闇の中で小さなモニターを見続ける。映るってるのはルシルや私たちで、自宅の庭でバーベキューをやってる様子の映像や。

『ほらルシル、あーん?』

『あ、あーん』

『わ、私も! ルシル君、あーん!』

『あーん』

『『美味しい?』』

『美味い』

私が考えてたあーんを、真っ先にアイリが実行したから負けじと私も
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