未来の結末
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「関忠、これを。」
そう言って孫堅は俺に一枚の手紙を渡した。
「それには馬騰がお前によろしく頼むように書いてある。」
「わざわざありがとうございます。」
「何、村を救い冥琳を治療してくれた礼だ。」
「馬騰となると、次は涼州へと向かうのですかな。」
豪鬼は次なる目的地の場所を口にする。
俺達が次に向かうのが涼州だ。
と、誰かがこちらに走ってくるのが見えた。
「お待たせしてごめん!」
太史慈は息を切らしながら、俺の元に走ってきた。
その後ろには雪蓮と冥琳が歩いてこちらに来ている。
「俺達も集まったばかりだ。」
「どうして太史慈さんが此処に?
それも荷物も持って。」
「紹介する。
今日から旅に同行する事になった、太史慈だ。」
「皆さん、どうぞよろしくお願いします!」
元気良く太史慈は頭を下げる。
最初は皆は驚いていたが、頼もしい仲間が増えた事に喜んでくれた。
「お前は彼について行くのだな。」
孫堅は太史慈に問い掛ける。
その表情は少しだけ寂しそうな顔をしていた。
その言葉を聞いて頷く。
「なら、何も言わん。
お前のしたい事をすればいい。」
「長い間、お世話になりました。」
「月火、元気でね。」
「雪蓮こそ、しっかりと仕事しなさいよ。」
「縁、月火を頼んだ。」
「任せてくれ。
俺が全力で守る。」
それぞれが言葉をかけ合う。
最後に俺はある事を思い出した。
「雪蓮、ちょっといいか?」
俺は皆と少しだけ離れながら雪蓮を呼ぶ。
「どうしたの?」
「これは皆の前では言いづらい。
けど、お前には絶対に伝えないと、思って。」
そう区切ってから俺は言う。
「孫堅さんが今後、何かの戦で単独行動を取ろうとしたら絶対に止めるんだ。」
「どうしてよ?」
「落ち着いて聞いてくれ。
もし、単独行動になったら孫堅さんは死ぬ。」
「ッ!?
・・・・・・・それはどういう事?」
孫堅が死ぬ事を聞いて、雪蓮の表情が引き締まる。
「一刀の天の知識から聞いた。
孫堅さんは戦で単独行動を取って伏兵に殺されるんだって。」
「それは事実?」
「冥琳が病気だった事を考えると信憑性は高いと思う。」
「・・・・・・・」
雪蓮は少しだけ俯いて、考える。
もちろん、一刀から聞いたというのは嘘だ。
でも、目の前で死ぬかもしれない人がいるのに見過ごす事はできない。
孫堅が死ぬのは劉表との戦いだったはず。
だが、俺や一刀が介入している時点で、それが狂う可能性もある。
だから、明確に何との戦なのかというのは敢えてぼかした。
「・・・・・・にわか
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