第17話:新体制の幕開けー5
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りそうな連中だけどな・・・」
シンクレアの調査によると、犯人グループの全員があるマフィアの元構成員で、
定職についていないということだった。
「なんだかこの感じ、前にもありましたよね?」
ティアナが他の二人の顔を見ながら言うと、ゲオルグとシンクレアは揃ってうなずいた。
「次元航行船乗っ取り事件のときだろ?確かに似てるよな。あのときは海賊集団だったか」
「そうですね。海賊集団の背後関係の調査はどうなってたかな・・・?」
そのとき、部屋の扉がふいに開かれ、一人の女性が入ってきた。
「ふぃー。お、みんなおそろいやな。今日はお疲れさん」
入ってきたのははやてだった。
彼女は制服の一番上のボタンを外して胸元を緩めながら、
部屋の隅にある椅子にどかっと腰を下ろした。
「現場はどうだった?」
「鑑識作業は終わらせてきたで。イーグル分隊が最上階の安全確認を手早くやってくれたから、
助かったわ」
後半はティアナに向かって笑いかけながらはやてが言うと、
ティアナははやてに向かって軽く頭を下げる。
「それで?」
「ビルの防災センターにあった監視カメラの動画データは全部押収してきたけど、
店舗エリアに犯人グループが突入してきた時点で監視カメラの機能が切られたみたいで、
大した記録はなかったわ」
「他には?」
「店舗エリアと最上階からとれた指紋は照合中やね。ほかも分析にちょっと時間が必要やわ」
ゲオルグが短く尋ねると、はやては自分が指揮してきた初動捜査の状況を伝えた。
「そういえば、なんかあったんかいな?私が入ってきたとき、みんなして難しい顔してたけど」
はやてが首を傾げて尋ねたのに応じて、シンクレアが犯人グループの素性についての
調査の状況とハイジャック事件の犯人グループとの類似性について話して聞かせると、
はやてはやはり難しい顔になってうつむいた。
「なあ、はやて。あの海賊集団の背後関係の捜査ってどうなってる?」
ゲオルグの問いかけに、はやては顔を上げてから首を横に振った。
「全然進んでへんねん。旦那とか呼ばれてた男のほうからあの連中に接触してきたみたいで、
男の素性についての有効な情報はあの連中からは得られてへんのよ」
「そうなのか。うちの方では衛星写真で捉えたその旦那とやららしき男のその後の
足取りを追わせてるんだが、こっちも今のところ成果は上がってない」
「せやねんな・・・。今回の事件との類似点ありっちゅうことで、
関連をもたせた捜査をしたほうがええんやろか?」
「それを決めるのは早計だろ。犯人グループを使嗾したやつがいたと決まったわけでもなし。
そのあたりの証言が出てきた時点でどうするか考え
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