第17話:新体制の幕開けー5
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
は覚悟してもらうわ」
「・・・わかった」
苦々しい表情を浮かべて、幹部たちの引き渡しに同意する。
「ちょっ、待ちいな!」
はやてが慌てて詰め寄ろうとするが、ゲオルグが右手で彼女を制した。
「やめとけ。 この場でこいつを覆すのは難しい」
ゲオルグが手に持った紙をはやてに渡すと、はやてはその中身に目を通す。
「・・・これはあかんわ」
はやてはつぶやくように言うと、力なくうなだれてしまう。
「では、彼らの身柄は預からせてもらうわね。 ご同行をお願いします」
前半はゲオルグたちに勝ち誇ったような笑みを向けて、
後半は銀行幹部たちに向かって微笑みかけながらアリエルは言う。
そしてアリエルとその部下たちに促されて、幹部たちは去っていった。
一方残されたゲオルグたちは、無力感に苛まれながら立ち尽くしていた。
「すまない、遅くなった・・・・・。って、どうしたんだ?」
そこに、銀行の幹部を迎えに来たクロノが姿を見せた。
クロノはうなだれるゲオルグたちを見て怪訝な表情を見せた。
そんな彼に、はやては手に持った紙を無言で手渡した。
クロノはそれを読むと、"そういうことか・・・"とつぶやくように言ってから
ゲオルグたちの顔を見回した。
「いつまでもどうにもならないことにこだわっても仕方ないだろう。
さあ、やるべきことをやるぞ!」
クロノの言葉にそれぞれが力を得て動き始める。
「ほんなら私らは鑑識作業から始めるで。 まずは店舗エリアから。
あと、映像記録の押収や!」
はやての言葉とともに、捜査部の人間が動き始める。
「俺は戻って犯人グループの情報収集を進めます」
シンクレアは本局へと戻るべく裏口に向かう。
周りが動き出したのに勢いを得たのか、ゲオルグも顔をあげる。
「ティアナは犯人グループの聴取に同席しろ。
イーグル分隊には最上階の安全確認を継続するように伝えてくれ。
ウェゲナー、ファルコン分隊は隊舎に帰還だ。
アバーライン3佐にティルトローターを寄越すように伝えてくれ」
ゲオルグが指示を出すとティアナとウェゲナーは"了解"と声をあげて動き出した。
「301はどうする?」
ゲオルグがクリスティアンに向かって尋ねると、彼は首を横に振った。
「ウチは突入作戦の終了でお役御免だ。 帰投するよ」
クリスティアンの言葉に頷き、ゲオルグはクロノの方に歩み寄った。
「クロノさん。 これから行くんですよね?」
声を抑えて言ったゲオルグの言葉を聞いたクロノは、わずかに目を細めてゲオルグを見る。
「そのつもりだ」
「同行させてください」
「いいだろう」
クロノが小さく頷き、2人は
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ