鷲尾須美は勇者である 再臨の章
第六話
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んだモナドを背負い、僕は銀ちゃんの家の前にいた。
集合時間までには後一時間ほどの余裕がある。スマホで時間の確認をしつつ、勇者アプリのもう1つの機能であるSNSアプリ。NARUKOを起動する。
『皆おはよう。ちゃんと起きてる?』
『おはようございます蓮君。もう準備して向かうところよ』
『おはよー。眠いよー』
『二度寝はダメよそのっち。集合時間に遅れてしまうわ』
『すやぁ・・・』
『遅かった!?寝ちゃだめよそのっち!』
『いや、返信してるから起きてるだろ。おはよう! あたしももう出るところ!』
『うん、皆起きてるね。銀ちゃん、玄関見てみな』
『玄関?』
「あれ!?」
「おはよう、銀ちゃん」
家から出てきた制服姿の銀ちゃんが僕を見て目を丸くする。本当なら事前に言っておくべきなのだろうけれど、昨日の夜中ふと思いついたのだから仕方が無い。
以前、須美ちゃん達のストーキングの甲斐あり、銀ちゃんが遅刻してしまう理由が彼女のトラブル体質と放っておけずに一々解決して回っていることが原因であると判明した。それならば僕が一緒に解決してしまえば、遅刻せずに済むのでは。と考え付いた。
「あぁおはよう・・・何で蓮が家に?」
「銀ちゃん1人だと遅刻するかも・・・って思ったから、良かったら一緒に行かない?」
「な、なるほどな・・・あ、待ってて。直ぐに行く!」
「慌てなくていいよ〜」
慌てて家の中に戻る銀ちゃん。しばらく待っているとパンパンになっているバッグを肩に下げた銀ちゃんが出てきた。
「お待たせ!」
「全然待って無いから大丈夫だよ。それじゃ、行こうか」
「おう! 楽しみだなぁ合宿!」
「ふふっ、僕もだよ」
この後僕は、銀ちゃんのトラブル体質を甘く見ていたことを思い知ることになる。
「・・・・・銀ちゃんいつもこれぐらいのトラブルに会ってるの?」
「あ〜・・・いつもってわけじゃないんだけどな。今日は特に多いな」
学校に行くまでの道のりだけで5つぐらいのトラブルに遭遇した。目の前で駐輪場の自転車がドミノ倒しになり、坂ではおばあさんがみかんを転がし、散歩中の犬は逃げ・・・今日は僕がいたけどいつもはこれらすべてを一人で解決しているのだから遅刻してしまうのも当然と言えば当然なのかもしれない。
「結構早く出てきたけど、着くのギリギリになりそうだね」
「よっしゃ走るか!」
銀ちゃんがそう言い、二人で走り出す。その甲斐あってか出発5分前に着くことが出来た。そして今、僕達はとある名家へと向かうバスの中に居た。
本当なら神樹館から徒歩で行ける場所の訓練場向かうはずだったのだが、その訓練
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