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少年は勇者達の未来の為に。
鷲尾須美は勇者である 再臨の章
第五話
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彼の中に皆を守る理由が、また一つ増えた。家族と引き剥がされる辛さは、自分も良く知っている。ましてそれが死に別れなんてなると・・・

(強く、ならないと)

勿論、自分だけじゃ無い。皆との連携練度をもっと高めなければーーーー守れるものも守れなくなってしまう。

「まぁ結論は、銀ちゃんが良い子でした。って事だね。いい子いい子」

「何だよ蓮、いきなり頭なんか・・・あっこれいいかも・・・」

「私もミノさんの頭撫でる〜!」

「園子も!?」

「あっ、じゃあ私も・・・」

「須美まで・・・わかった!お気に召すまでこの銀様の頭を撫でるが良い!」

「「「ではお言葉に甘えて」」」

「ふわぁ〜・・・」

そんな風に決意を固めつつ蓮は銀の頭を撫でていると、他の二人もそれに乗じるのであった。














時間が止まったのはそうして銀の頭を撫でていた時だった。2回目だったこともあり、4人は敵が来たのだと察し、直ぐ様スマホを取り出してアプリをタップ。勇者として変身し、大急ぎで大橋へと向かう。そう時間も掛からずにたどり着いた大橋に居たのは、やはりバーテックス。後にライブラ・バーテックスと呼称されることになるそれは、4人から見て左に巨大な分銅、右に小型の3つの分銅をぶら下げた、その名の通り天秤のような姿をしていた。

「あの姿は……天秤?」
 
「空に浮いてる〜」
 
「よし! まずはあたしが」
 
「ストップだよ銀ちゃん。まずは実験からさ」

「あっ、そうか。モナドの事だよな」

「うん、まだ距離があるうちに試しとかないとね」

そう銀に伝え、蓮は強く念じる。

(遠くの敵に攻撃出来るような・・・そんな感じに・・・)

すると、モナドが光を放った。

「・・・ん?」

蓮が目を開けると、モナドは姿を変え、赤く、緑の線が入った、いわゆるボウガンの形に変化していた。グリップの部分に、小さい穴が開いており、そこに『射』の紋章が浮かんでいた。

「おぉ〜、変わったね〜」

「そうだねぇ・・・じゃあとりあえず」

園子の言葉を聞きながら、蓮は片手でボウガンを構え、バーテックスに狙いを定める。

「須美ちゃん、僕に合わせられる?一緒に仕掛けよう」

「わかったわ蓮君、これで終わって欲しいんだけどっ!」

蓮がボウガンのトリガーを引くのと同時に、須美が矢を放つ。
蓮のボウガンに矢は装填されて無かったが、トリガーを引いた瞬間、白い、エネルギーのような矢が射出された。

二人の矢は巨大なバーテックス目掛けて突き進み・・・途中で巨大な分銅に吸い寄せられ、深く突き刺さった。
それを見た蓮はボウガンのトリガーを5回引いた。すると、5発
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