鷲尾須美は勇者である 再臨の章
第二話
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子、蓮を見る。
短髪の黄色い髪、顔は中性的で、遠目からだと女子とも見間違えそうなほど、瞳は薄い赤色をしていた。身長は自分と同じ位・・・何てことを考えながら蓮を観察していると、蓮がきょとんとしながら話しかけた。
「えーっと・・・何か顔についてる?凄い見てるけど・・・」
「んえぇ!?いや何もついてない!あ、いや、なにもじゃなくて目と鼻と口はちゃんとあるぞ!」
「そりゃそこは無いと・・・のっぺらぼうになっちゃうよ〜」
「だ、だよな〜アハハ・・・」
蓮に声をかけられ、銀は初対面の男子の顔をじっくり見ていたことに気づき、変な声を上げてしまい更に素っ頓狂な事を言ってしまい、それを蓮に突っ込まれたことにより恥ずかしさで顔が赤くなる。このままではイカンと思い自分のペースに引き込もうと思った矢先。
「ねぇねぇ白鳥君って何処から来たのー?」
「白鳥!サッカー出来るか!?一緒にやろうぜ!」
「わぁ〜待って待って順番に答えていくから」
転校生特有の一時的な人気者化によってクラスメイト達が押し寄せ、その対応に蓮が回ってしまったことで無駄になり、銀はガックリと項垂れた。
昼休み、蓮が何をしようか考えていると、銀がやって来た。
「朝のお詫びに学校紹介をしたい!」
「有難いけど・・・良いの?何か用事とかない?」
「用事は無いし、せめてこれぐらいさせてくれ。それに学校の事ならあたしに任せんしゃい!」
「そこまで言うなら・・・わかったよ。ありがとう」
そんなこんなで始まった学校探検、ここが図書室、音楽室、職員室、と紹介しながら歩く銀とその少し後ろからついていく蓮。その道中、蓮はやけに多くの視線を感じた。すれ違う男子全員に睨まれている様にも見えた。
「それでここがあたしたちのクラス5年2組!」
(・・・あぁ〜なるほどね。)
「分かりやすく説明してくれてありがとうね。お陰で迷わずに済みそうだよ〜」
睨まれる理由を探しながら5年2組へと到着した二人。振り返りながら蓮に笑顔を向ける銀を見て蓮は納得した。
銀は可愛い。それが理由だった。つまるところあの視線は自分に向けられた嫉妬だったのだ。
身内びいきをせずとも美少女な姉と妹と同じ位銀は可愛いかった。それに、すぐに謝ることが出来る性格。初対面の自分の案内を自ら買って出るくらい面倒見も良い。とくれば男子からの人気があるのも当然だった。
「三ノ輪さん」
「ヒエッ・・・安芸先生・・・」
「貴女、昼休みに遅刻した理由を伝えに来てと言ったわよね?」
蓮が感謝を告げ、さあ終わり・・・となった直後、5年2組のドアが開き教室の中から声が掛かる。怯える銀に呆れているのは、眼鏡を掛けて一纏めにした髪を左肩から前に垂ら
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