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少年は勇者達の未来の為に。
鷲尾須美は勇者である 再臨の章
プロローグ
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として戦わねば、世界が終る。』









使者の帰り際に蓮にだけつぶやかれた言葉は的確に、蓮の心を傷つけた。








自分が戦わねば・・・世界が終る・・・?







父さんも母さんも・・・姉さんも樹も・・・いなくなる・・・?





       




                 ダメだ・・・・・









それだけは絶対に・・・!















蓮はただ一つ心に決めた。

必ず、守り抜く。

家族を、かけがえのないものを、未来を。


その為なら、たとえ、何があろうとも・・・・・



















この日から夫婦はより大赦に勤めた。せめて、息子の助けになることが出来たらと。風はより樹に構い、大切にするようになった。蓮の願いだから。せめてこれぐらいは、と。樹は少しでも前向きになろうと思った。いつか帰って来た兄に、自信をもって迎えることができるように。
神世紀297年。夏休みが終わる、丁度1週間前の出来事。

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