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家族に対する仕打ちか
第四章
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「前からそうした連中とわかっていたがな」
「だから犬ですよね」
「たかが犬のことでそこまで言います?」
「別に道や山に捨てた訳じゃないですし」
「保健所に送ったからエチケットは守ってますよ」
「そういう問題じゃないだろ、命を粗末に扱うな」
 これが文太の言いたいことだった。
「これでお前等とは縁切りだ、あと一回だけここに来るかも知れないがな」
「一回?」
「一回だけですか」
「それ以外は来ないからな、洋介にも言っておく」
 自分達の息子にもというのだ。
「もうここには行くなってな」
「何をそんなに怒ってるんですか」
「本当にどうしたんですか?」
「わからないならいい、じゃあな」
 文太はここまで言ってだった。
 二人に背を向けてふわりの服やおもちゃ、もう二人が粗大ゴミとしか思っていないそれを持って行った。二人は彼がそういったものを持って行っても何も言わず。
 文太が去ると首を傾げさせて扉を閉めた、だが。
 文太は家に帰ってから妻にふわりのものを袋から出しながら言った。
「あの連中に二人目が出来たらな」
「今の赤ちゃんがなのね」
「ふわりと全く同じ目に遭うからな」
「そうね」
 妻も否定しなかった。
「あんなに可愛がって自分達の娘だって言っていたふわりを死んでもいいって保健所に捨てたんだから」
「それも俺があれだけ怒っても平気だったな」
「それじゃあね」
「あいつ等は自分達の子供を可愛がっているんじゃないんだ」 
 文太は言い切った。
「おもちゃで遊んでいるんだ」
「そうね」 
 妻も否定しなかった。
「そうとしか思えないわ」
「そうだ、あいつ等は命の大事さがわかっていないんだ」
「そんな人達ね」
「だから二人目が産まれたらな」
 その時はというのだ。
「上の娘が第二のふわりだ」
「無視されて泣いたら五月蠅いってなって」
「捨ててもおかしくないな」
「それか虐待ね」
「育児放棄だ、絶対にそうなる」
「だからその時になのね」
「俺はまたあの家に行く、その時に完全に引導を渡してやる」 
 文太は言い切った。
「そうしてやるからな」
「そうするのね」
「ああ、その時こそな」
「わかったわ、それでふわりはこれから」
「俺達の娘だ、いいかふわり」
 文太はふわりにも声をかけた、だが。 
 そのふわりは部屋の隅に言って塞ぎ込んでいる様子だった。
「クゥ〜〜〜ン・・・・・・」
「信じていた、自分の両親と思っていた連中から捨てられたからな」
 文太はそのふわりを見て妻に話した。
「塞ぎ込んでいるのも当然だ、これ以上はないショックだったな」
「そんなショックを与えるなんてね」
「本当に屑だな」
「私達はあんな人達みたいになってはいけないね」
「そうだ、何があっ
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