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FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」
DEAR KABY
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・・」

 

リートは少しだけ納得した顔をして、ナツは唖然としていた。

 

ルーシィは話を続ける。

 

「この本を読んだことは?」

 

「いえ、父から聞いただけで、読んだことは・・・しかし読むまでもありません。父も言っていた駄作だ、と」

 

「つまんねぇから燃やすって!あんまりじゃねぇのか!父ちゃんが書いた本だろ!お!?」

 

「落ち着け、ナツ」

 

リートがナツを落ち着かせる。

 

「カービィさん、ケム・ザレオンはその本を消滅させることを本当に望んでいるのですか?」

 

「そのはずです!父はこの本を書いたことを恥じていた」

 

問いに答えたカービィは、父ケム・ザレオンとの回想を話し始める。

 

31年前のこと、エバルーからの脅迫によってデイ・ブレイクを書かされていたケム・ザレオンが3年振りに家に帰って来た。

 

家に帰るなり挨拶もなしにロープで腕を縛ると

 

「私はもう終わりだ。二度と本は書かん」

 

と言って利き手の右腕を斧で切り落としたそうだ。

 

そのまま病院に送られ、入院となったケム・ザレオンを若かりし頃のカービィは責め立てた。

 

その後すぐケム・ザレオンは自害した。

 

カービィはその後長らく、ケム・ザレオンを憎み続けていた。

 

「しかし、私の中の憎しみはいつしか後悔に変わりました・・・。私があんな事を言わなければ父は自殺しなかったんじゃないかと・・・」

 

言い終えるとカービィは懐からマッチ箱を取り出した。そして、マッチに火をつける。

 

「待って!」

 

「!?」

 

すると、マッチの火が凍りついた。

 

リートがマッチを凍らせていたのだ。

 

「すいません、でも、うちの仲間がその本に何か秘密があるって持ち帰って来たぐらいなんです。あと少しだけ待ってみてもらえませんか...」

 

すると、日の出から眩しい光が溢れてきた。その光と共に本が開かれ、中から無数の文字が飛び出す。

 

「え!?」

 

「なんだ!?」

 

「文字が浮かんだ・・・!?」

 

ルーシィを除いた全員が、その光景を呆然と見る。

 

ルーシィが再び口を開いた。

 

「ケム・ザレオン・・・いえ、本名はゼクア・メロン 彼はこの本に魔法をかけたんです」

 

「ゼクア・メロン・・・そうか、ペンネームであるケム・ザレオンは本名のアナグラムでしたのね!」

 

ラリカが反応する。

 

「魔法
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