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FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」
DEAR KABY
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・・・?」

 

カービィが呆然と呟く。

 

するとタイトルである『日の出《デイ・ブレイク》』の文字が浮かび、並び替えられる。

そして本当のタイトルとしてカービィの前に現れた。

 

「DEAR《ディア》...KABY《カービィ》!?」

 

「彼のかけた魔法は、文字が入れ替わる文字魔法の一種。もちろん、タイトルだけでなく中身もです」

 

ルーシィがそう言うと、飛び出していた文字達が次々と並び替えられる。

 

並び替えられた文字で語られる文は、カービィに向けられた文だった。

 

「すげぇ...」

 

「あぁ...」

 

ナツとリートは感動する。

 

「彼が作家を辞めた理由・・・それは最低な本を書いてしまった他に最高の本を書いてしまったことかもしれません」

 

ルーシィは続けた。

 

『日の出』から溢れた文字は次々と本に戻っていく。

 

「それがケム・ザレオンが本当に残したかった本です」

 

「父さん・・・私は貴方を・・・理解できてなかったようだ」

 

カービィはポロポロと涙を流す。それはやっと父親に対して流すことができた涙だった。

 

「いいお父さんですね」

 

「はい、父は・・・最高の父親でした」

 

父を抱きしめるかのようにカービィは、『日の出』改めて、『DEAR KABY』を抱き締める。

 

カービィは涙を拭き、ルーシィ達に身体を向ける。

 

皆さん、ありがとう。やはりこの本は燃やせませんね」

 

「そっか・・・じゃあ、俺達は帰るわ」

「だな!」

「あいさー!」

「ですわね!」

 

「えっ!?」

 

ナツはそう言うと、カービィに背を向け、出口に向かう。リートとハッピーとラリカもそれに続く。

 

カービィとルーシィは、戸惑うことしか出来なかった。

 

「ちょ、ちょっと待って下さい・・・報酬をーー」

 

「だって、依頼は『本の廃棄』ですよね?」

 

リートがそこまで言うとカービィは、はっ と気づいた。

 

「俺達廃棄してないしな!」

「そういうことです」

 

「し、しかし・・・」

 

「いいんだよ!目的を達成してないのに報酬なんて貰ったら、じっちゃんに怒られちまう」

 

ナツ達の慈愛に、またも涙が溢れそうになるカービィ

 

「ありがとう・・・ありがとう、妖精の尻尾」

 

「どういたしまして」

 

リート達は、カービィに手を振りながら
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