暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga20-C夢の終わり〜Grief〜
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のカメラの映像を観てもらって、それでやっと探し出した行き先がフェティギア往きの船が停泊している次元港だった。どうやってミッドに行けるっていうんだろう?って疑問が出るのは当たり前だった。

『それについては君たちとこちらのメール内容の差異なんだろうな。僕や母さんのメールの内容に、T.C.のリーダーから呼び出しを受け、プリムスの幻術で行き先を惑わした。転送用のカード型デバイスを受け取り、呼び出し場所のエルセア地方へ向かう、という旨が記されていた』

「T.C.リーダーからの呼び出し? そんなの罠に決まってるじゃねぇかよ!」

「いくらステアの正体云々でみんなから逃げたとしても、アイリと2人きりで会いに行くなんて危険すぎるわ!」

「アイリも融合騎なら、マイスター(ルシル)の無謀をやめさせなきゃダメだろ!」

「見つけたって言ってたけど、まさか大怪我しているのを見つかったってこと!?」

「びょ、病院は!? ケガの程度はどうなの!?」

「待って待って! あれでしょ! 実は、ルシルが勝ったんでしょ!?」

「うん、そうだよね! 辛くも勝利して、倒れているところを発見とか!」

クロノ君の泣き腫らした目、やつれた顔、弱々しい声。ルシル君たちが“T.C.”のリーダーに呼び出されたこと、捕まえたじゃなくて見つかったという言葉。そこまで聞いて、私たちの脳裏に浮かぶのだ不吉な漢字一文字。みんなもその一文字が思い浮かんでいるから、大きな声でそう言って誤魔化すしかないんだきっと・・・。

「それとも姿を確認できただけで逃げられちゃったとか!」

だから私だってそう言った。だけどクロノ君はみんなの言葉に対して小さく首を横に振るだけ。

「ねえ、お願い・・・。お願いだから、そうだって言って・・・。ルシルは、ルシル達はケガだけで済んだって・・・無事だって言って!」

「シャルちゃん・・・」

「・・・ルシルとアイリは、エルセアの無人区画で・・・遺体で発見された」

一瞬シンと静まる車内だけど、次の瞬間には「あああああああああああああああああああああああ!!」シャルちゃんの叫び声と、意識を失った「はやて!」ちゃんの名前を呼ぶヴィータちゃん達の叫び声が響いた。頭の中にルシル君との思い出が走馬灯のように駆け巡って、涙が溢れ出した私は声を上げて泣いた。

・―・―・終わり・―・―・

あの後、本局医務局の遺体安置所を訪れたけど、損傷が酷すぎて見ない方がいいってリンディさんとクロノ君に言われて、私たちはルシル君とアイリの遺体を見ることはなく、翌日には葬儀も済ませた。
ルシル君とアイリの死を聞かされてから1週間。私たちチーム海鳴は、局員最強の一角と謳われるルシル君の殉職という緊急事態を重く見た脅威対策室からの要請で特騎隊に参
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