暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第271話「帰る場所を守るため」
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「(―――違う。結界は魔法で実現できない部分を“意志”で補った。対し、他の魔法は、“魔法”として成り立たせた後に“意志”で強化しているんだ。同時に行うのと、直後に行うのでは大きく違う。だったら、敵の“性質”は……!)」

 魔力を手繰ろうとして、それすら失敗する。
 その時点で、クロノが……否、同じく思考していたディアーチェやシュテル、ユーノなども確信した。

「“魔力の性質”……!」

「ここに来て、我らにとって相性の悪い者が来たか……!」

 その言葉を聞いて、ほぼ全員が戦慄する。
 魔導師ならば、確実に魔力を使う。
 事実、今までも魔法を用いて戦ってきた。
 その魔力に干渉されるとなれば、戦術が大幅に狭まってしまう。

「じゃあ、魔法は……」

「それだけじゃない」

 優香の呟きに、クロノが苦虫を?み潰したような顔で言う。
 そして、その答えとばかりに桜色の極光が迫る。

「どんな魔法も、向こうは使えると見た方がいい……!」

 その極光を、クロノ達は見た事がある。
 今も神界の奥で戦っているであろう、なのはの切り札だ。
 SLB……それを、今度は敵が放ってきたのだ。

「全員、回避及び防御態勢―――!」

 言い終わる前に、極光に呑まれる。
 幸か不幸か、“領域”に直接ダメージを与える攻撃ではなく、その極光は飽くまで魔法として放たれていたため、耐えきる事は出来た。

「ぐっ……!」

 だが、直後にバインドで雁字搦めになる。
 普段なら気づけたかもしれない魔力の動き。
 それが、全く分からなくなっていた。

「(完全に魔力関連全てを封じられた……!)」

 どんな魔法を使ってくるのかも、事前に察知する事が出来ない。
 理力と“性質”を使ってくる神も同じようなものだったが、今まで出来ていたものが出来なくなるというのは、精神的に苦しいものがある。

「ぬ、ぅぉおおおおおおっ!!」

「ぐっ……こんな、ものっ……!!」

 ガタイの良いザフィーラと、標準よりは体格のいい光輝が根性でバインドを破る。
 魔力を使えなくとも、“意志”でバインドぐらいならば破れると行動で示す。

「ぉおおおおおおっ!!」

「はぁああああっ!!」

 他の皆も同じようにバインドを破壊しようとする。
 だが、その間にも攻撃は飛んでくる。
 そのため、ザフィーラと光輝だけでそれを防ごうとする。
 拳を、デバイスを振るい、魔力もなしに飛んできた極光に立ち向かう。

「ぐ、くっ……!」

「光輝……!」

 極光は一回だけに終わらない。
 何度も襲い来る。
 その度に二人だけで耐え抜く事になる。
 それを見て、優香が悲痛な声を上げた。

「っ……大
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